個々のパーツについても見どころはたくさんある。背面の表示窓とカメラ周りのリング部分には本物のアルミ素材を使っていると奈良氏。「本物のアルミを切削するのはコストも手間もかかる。うちの場合、デジタルカメラの『EXILIM』や時計にチタンなどの金属を使うなど素材にこだわりをもって作っているので、G'zOne TYPE-Rにも取り入れた」
ボディデザインのアクセントになっているビスは、ユーザーが取り外せる部分には六角のビス、取り外せない部分には五つ叉のビスを使っている。「世の中にはどんな形のネジがあるのか全部取り寄せてもらって、その中から選んだ。五つ叉のビスは、星形で見た目もかっこよく、一般には工具が売っていないから簡単にはずせない」
ブレーキディスクのローターをテーマにした方向キーは、金属のように見えるメッキを施した。「静電気や電波の都合で本物の金属を使っていないが、従来になくリアルな仕上がり。ギザギザの表面の形状やつや感を変えて、キラキラしすぎない本物らしさを出した」
端末の内側を覆う面に施されたディンプルも手がかかった部分だ。液晶周りの面はマグネシウムでできているが、流動性の悪いマグネシウムによるデコボコ面の表現は「昔はできなかった」という。「デコボコがついたケースに成形して流し込むと、ディンプルで流れが止まり、ひび割れができてしまう」
G'zOne TYPE-Rは金型にエッチングという手法でディンプルを彫って、その上にブラスト処理をかけて“あえてだらっとしたならだかな凹形状”を作っている。こうしてデザインと先端工法を両立させたという。
ボルトをイメージした充電台は、G'zOne TYPE-Rのどんな利用シーンにも合うように作られている。3種類あるどのプロテクターを付けたままでもそのまま差し込んで充電可能。ガードにカラビナやベルクロを付けて使うユーザーにも考慮して、端末を開いた状態で充電台に差しても充電できるようになっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.