“不自由な携帯電話”に、みなさん満足してますか?:短期集中ロードテスト「M1000」 No.1

» 2005年07月01日 23時08分 公開
[笠原一輝,ITmedia]

 本誌への登場は初めてとなります。ライターの笠原一輝です、今後よろしくお願いします。普段はPC関連の媒体への寄稿が多いのですが、今回故あって、本誌に寄稿させていただくことになりました。

 いきなりで何ですが、筆者は日本の携帯電話に対して大変不満を持っています。というのも、日本の携帯電話は“標準でPCにつながらない”という、理解できない仕様のものがほとんどなのですが、そんなことで本当にいいのでしょうか?

 筆者もそうですが、多くのビジネスパーソンにとって、PCは仕事のツールとして欠かせないものになっています。それなのに、日本の携帯電話はPCと接続して、PIMデータを同期したり、PCのデータを持っていって見ることができないという製品がほとんどです。

 メモリ管理ソフトを買ってくれば、ある程度のことはできるようになりますが、機能的に中途半端だったり、何よりも「なんで標準でそんなことできないのよ!」という点で大いに不満です。

 もう1つ筆者にとって不満なのは、最近の携帯電話はせっかく強力なアプリケーションプロセッサを搭載しているのに、追加できるアプリケーションといえば、キャリアから提供されるものぐらいと、非常に寂しい状況。「どんなアプリをインストールするかぐらい自分で決めたいよ!」という野望は到底達成できそうにありません。

 キャリアが仕様を決定する日本の携帯では、致し方ないのかもしれませんが、筆者にいわせればこうした日本の携帯は“不自由な携帯電話”でしかありません。ビジネスパーソンのみなさん、そんな携帯に満足していますか? 満足できないですよねぇ。

ボーダフォン「702NK」の次は「M1000」だ!

 人には「そんなふうに使いたいなら、PDAも持てばいいじゃない」と言われるのですが、同じような機器を2つも持ちたくありません。それでなくても、PCを持って行くだけでかなりの重さになっているのに、さらにPDAなど……考えただけでも嫌になります。だから、筆者としてはPDAのような携帯電話があるといいよなぁ、とずっと思っていました。

 そんなわけで、昨年の冬にボーダフォンがノキアの「702NK」をリリースしたときには、すぐ飛びつきました。標準でPCと同期できて、PCと同じようにソフトウェアがインストールできる……そんな702NKの機能を評価して使ってきました。

 それなりに満足していたのですが、今年の春にNTTドコモが、モトローラと組んで、M1000というビジネス向けFOMAを出すと聞いて、かなり気にしてきました。M1000も702NKと同じようにSymbian OSを採用しており、アプリケーションは追加可能だし、PCのPIMとも標準で同期できる、さらにPCのデータを携帯電話上で見たりできるし、おまけに無線LANも使える! ──とくれば、702NKをさらに進化させた携帯電話じゃないかと期待が高まります。

 そして本日、とうとうM1000が店頭に並んだので“さくっとお買い上げ!”と思って都内の量販店に走ったわけですが、問題は価格。なんと、ここ最近携帯電話の値段としては、あまり見かけたことがない4万9800円という破格の高値。ちなみに、近くで702NKの値段を見てみると、なんと1円! 「うーん、この差はどうなのよ」と思いつつも、人柱モードに値段は考慮に入れちゃだめだと自分に言い聞かせて、お買い上げ!

携帯電話というよりは、PDAに携帯電話がおまけの機能として付いている

 今日1日使ってみて、こりゃ携帯電話と思っちゃだめだ、というのが素直な感想です。どちらかといえば、PDAに、携帯電話の機能がおまけとして付いている、というのが本製品の性格を正しく表現できると思います。

 携帯電話ではないと感じる最大の理由は、テンキーが用意されていないことでしょう。本製品のほとんどの操作は、タッチパネルを利用して行われますが、電話をかけるというその作業も例外ではありません。最初は違和感がありますが、慣れてくると意外と大丈夫。ボタンを押すと、ちゃんとクリック音が鳴るので、ボタンを押せたかどうかもちゃんとフィードバックされます。

 1つだけどうしても納得できなかったのは、TransFlashと呼ばれるメモリカード。理由は入手のしにくさです。現在日本の携帯の多くはminiSDかメモリースティック Duoのいずれかを採用しており、多くの量販店で手軽に入手できます。しかし、TransFlashを扱っているところはやはり少ないのが現状です。

 ヨドバシカメラのWebサイトで見てみると、256Mバイトが6080円。在庫リストで見ると、いくつかのショップに置かれているようですが、それでも在庫自体は少ないようです。やはり“入手の容易さ”という意味では、miniSDかメモリースティック Duoを採用してほしかったところです。

 もう1つメモリカードへの不満としては、カードスロットの位置が挙げられます。なんとM1000のTransFlashスロットは、バッテリーの裏側にあるのです。これは非常に不便。カードを取り外そうとすると、電源を落とさなければならない……(しかも、Symbian OSは起動に時間がかかります)。

 こんなところにトランスフラッシュスロットが……

 ただし、PCとUSBやBluetoothで接続すると、付属の接続ソフトウェアを利用してメモリカードにPCから直接アクセスすることが可能になるということです。従って、この機能を使えば“メモリカードを挿しっぱなしでも問題ない”ということになるので、実用上はこの仕様でも問題がないということはできます。

 すでに、指定された文字量をはるかにオーバーしているようなので、今回はこれまで。次回は、PCとの接続ソフトの使い勝手について触れていきたいと思います。

笠原一輝

PCやPCパーツのトレンドを中心に執筆するテクニカルライター。最も得意な分野はCPUだが、現在はデジタルホーム関連のテーマを追いかけている。大画面好きで、液晶の小さなノートPCにはほとんど興味を示さないが、実はパソコン通信全盛期には、PDAやミニノートが大好きなヘビーモバイラーだったらしい。


M1000 次
長期ロードテストとは

 ITmedia記者が、普段使いの携帯電話の模様をレポートする長期連載記事です。一ユーザーとして、端末やコンテンツをレポートします。この端末の「○○を調べてほしい」「この点をメーカーに聞いてほしい」といった要望を、ぜひお寄せください。ロードテストの中で、できる限り調査し回答していきます。

読者のニーズが機種を決定

 なお、本ロードテストで使用する携帯機種は、読者の皆様のニーズに基づいて決定します。記事へのアクセス数の増減を目安とし、随時機種を変更していく予定です。

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