携帯をクレジットカードに──クレジット10社、KDDI、ボーダフォンが推進(2/2 ページ)

» 2005年10月25日 19時22分 公開
[斎藤健二,ITmedia]
前のページへ 1|2       

狙いは60兆円の少額決済市場──クレジットの2倍の市場

 各社がこうした新方式に注目するのは、少額決済市場という巨大な市場がおサイフケータイの周りに広がっているからだ。

 「少額決済市場は60兆円ある。この市場を取り込めば、(現在27兆円の)クレジットカード市場は飛躍的に拡大する。おサイフケータイは600万台以上が稼働しており、2009年には3200万台に達する。少額の決済プラットフォームとしての素地はできあがった」(モバイル決済推進協議会の会長である、JCBの信原啓也社長)

 しかし、この市場に対して各社は既に独自の取り組みも進めている。

ドコモ、三井住友クレジットは別プラットフォーム?

 クレジットカードが携帯電話に入ったとき、複数のプラットフォームが乱立している状態は、ユーザーにとっても店舗にとっても勝手が悪い。決済プラットフォームが共通化に向けて進むのは、次第に読み取り機が共通化されてきたクレジットカードの例を見ても当然の流れだ。

 しかし今回の協議会には、おサイフケータイの稼動台数のほとんどを占めるドコモと、業界大手の三井住友カードが含まれていない。

 「ドコモや三井住友カードも、(店舗に置くのは)汎用端末でやりたいという意向があると思う。しかし現時点では、そこまで合意に至っていない。社会の大きな決済インフラにならないと、消費者、加盟店には受け入れられないだろう。ドコモ、三井住友カードにも、配慮していただけるよう、継続して参加をお願いしている」と、モバイル決済推進協議会の会長であるJCBの信原啓也社長は話す。

 ドコモと三井住友カードは、おサイフケータイ向けに新クレジットブランドを立ち上げる計画を持っており(4月27日の記事参照)、併せて決済インフラについても独自に立ち上げる方針だ。ドコモはJR東日本と組んで、新クレジットブランドとSuica電子マネーの両方が利用できる共通インフラを構築することを発表している(7月28日の記事参照)。クレジットカード事業者としてのドコモの計画は、QUICPay推進の協議会と対立する構図になるという見方もある。

 協議会の会員の中にも、UFJニコスなど独自におサイフケータイを使ったキャッシング対応を進めている企業もあある(7月29日の記事参照)。UFJニコスはQUICPay導入について「加盟店の利便性を考えながら、検討をしていきたい」としており、規格の一本化は容易ではなさそうだ。

 なお、ドコモなどを含めた規格の共通化については、「技術的には可能だと思っている。課題は運用面だ」(協議会事務局)とした。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月25日 更新
  1. ダイソーで550円の「マグネット式ノートパソコン用スマートフォンホルダー」は磁力も強くて優秀だった (2026年05月23日)
  2. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  3. 「手書き」より「キーボード」を望む子供たち スマホ・PCが変えた文字入力の歴史と、今こそ見直したい手書きの価値 (2026年05月24日)
  4. なぜ? 「Rakuten WiFi Pocket 5G」販売再開も、Rakuten Linkは利用できず 理由を楽天モバイルに聞いた (2026年05月23日)
  5. あの“ロボットマラソン”でHONORが優勝していた スマホ技術を応用した「Robot Phone」から家庭用ロボット実現へ、AI戦略の全貌 (2026年05月24日)
  6. ソニー、AIカメラアシスタントが売りのXperia 1 VIIIを発表――公式Xアカウントはなぜ大炎上したのか (2026年05月24日)
  7. あなどれないワークマンの“小物” 手頃で機能性に優れているのが決め手か (2026年05月23日)
  8. 【ワークマン】2500円の「ベーシックアンカーリュック」 多様なシーンで使える容量24Lの収納力 (2026年05月24日)
  9. ドコモが「5G SA」を5月27日から“いったん”無料化 今後の有料化にも含みを残す (2026年05月21日)
  10. なぜ「ドコモの障害」と誤解されたのか? 19日に設備障害が起きたMVNOに確認して分かったこと (2026年05月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年