「F902i」「D902i」のAV機能を試す(3/3 ページ)

» 2005年12月22日 20時47分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 データリンクソフトでは、miniSDカードに書き込み済みの楽曲ファイルについては削除も確認もできない。フォルダ機能もなく、音楽ファイルはすべて先頭のフォルダに登録される。D902i自体はフォルダ機能をサポートしているので、ExplorerなどでminiSDカードにアクセスすれば、アルバム単位で音楽ファイルを登録できる。ファイル名を付けるのに特別なルールはないので、Explorerでの音楽ファイルの転送や管理は、そう面倒な作業ではない。しかしデータリンクソフトを使った音楽ファイルの転送や管理という点ではF902iの方が親切な印象を受ける。

「マルチメディアデータ」には音楽ファイルを管理する機能はなく、ドロップした音楽ファイルをメモリカードに書き込む機能だけを持つ。本格的に音楽再生機能を利用するにはメモリカードを直接操作することになる

動画再生性能は同等、ワイド再生が魅力のD902i

 F902iとD902iは、MPEG-4ベースのSD-Videoと3gpファイルの動画再生に対応する。それぞれの旧モデルF901iS/D901iSでも320×240ピクセルの動画再生に対応していたが、フレームレートとしては15fpsが限界で、30fpsでの再生は事実上不可能だった。

 F902iとD902iは、3gpファイルは320×240ピクセルサイズでフレームレート30fpsの動画を再生できた。ビットレートは、800Kbps程度まではスムーズに再生できることを確認している。1Mbps程度までビットレートを上げると最初から紙芝居のような再生になり、数秒もすると動画の更新が止まってしまう。もっともMPEG-4、320×240ピクセルで1Mbpsの動画は携帯での再生を考えると過度にハイクオリティなものであり、D902iとF902iがサポートする320×240ピクセルで30fpsでも動画は十分楽しめる。

 ちなみにSD-Videoでは320×240ピクセル、15fps、1Mbpsの動画再生が可能だった。30fpsの動画については、ビットレートを500Kbps程度まで落としても視聴できなかった。

3gpファイルはオンラインソフトの「携帯動画変換君」、SD-VideoはカノープスのX-Transcoderとパナソニックの「MediaStage」を使用して変換している
縦再生ではF902iとD902iとの間で特に差はない。しおりの設定も、両端末ともテレビ電話ボタンを押すだけで行える。横再生ではF902iではフルスクリーン再生になってしまうが、D902iの場合操作ガイドなどもそのまま表示される点は便利だ

 D902iは横位置では400×240ピクセルでのフルスクリーン再生が可能。ただし400×240ピクセルの動画ファイルをサポートするのではなく、320×240ピクセルといった4対3の縦横比の動画ファイルを横方向が画面にフィットするように拡大し、縦方向は上下をカットする形で拡大再生を行う。画質面では少々もったいない気もするが、例えば上下に黒帯が付加された形で放送された番組を録画した場合など、そのままSD-Videoや3gpファイルとしてエンコードするだけでフルスクリーン再生すれば、ちょうど上下の黒帯部分がカットされた形で再生できる。

 F902i、D902iともに動画再生中に通話やメールが着信した場合は、動画再生は中断される。ただし通話やメール操作を終わらせると、中断位置から再開される。再生を途中で中止した場合に次回起動時に続きを再生する機能はないが、しおりを設定すればそこからの再生が可能だ。両端末ともに動画再生機能はなかなか優秀だといえるだろう。

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