「プッシュトーク」「安心ナビ」「災害伝言板」とPDCの今後の行方2005年の携帯業界を振り返る(4)(2/6 ページ)

» 2005年12月30日 21時27分 公開
[聞き手:房野麻子,ITmedia]

神尾 学生時代に本屋でバイトしたことがあるのでわかるんですけど、本屋の棚卸しで使ったら便利だと思いました。倉庫に行っている人や店内をウロウロしている人など、みんなバラバラに動いているようなときに、チーフが「今どこどこにいるヤツ、ちょっとコッチに来い」とかいうのは便利。そういう使い方ですよ。

斎藤 「命令伝達用ツール」ですか。

神尾 自動応答があるのもそのためでしょう。呼び出しに対して自動応答して「ただ聞くだけもOK」という使い方です。あと、端末を開いて使っている人は「まだプッシュトークの使い方が甘いな」って感じ(笑)。これは折り畳んでスピーカーホンで使うものですよ。

斎藤 「N902i」はそれができないんですよ……。閉じると切れてしまうんです。残念。

 でも今、面白いことを思いつきました。902iシリーズにはプッシュトークボタン付いてますけれど、これからも90xシリーズにはボタンが付く。でも70x、80x、60xシリーズにはプッシュトークボタンを付けない、でもなぜかプッシュトークを聞くことはできる。「おまえ聞く人、オレ命令する人」って感じで、命令する人はハイエンドの90xシリーズを持って命令する。命令される人は普及機で命令を聞くだけ。何を言われても聞くしかない、と。(笑)

神尾 もともとプッシュツートーク自体が、ブルーワーカー向けに作られましたから、誰かが指示を出して、それでみんなが動く、というようなタイプの業態に向いているんです。

斎藤 ビジネス、それもブルーワーカーに普及するというのは予想できるんですが、果たしてコンシューマーにこれが普及するのか、というのが気になります。

神尾 だから、このリズム感にどれだけの人が慣れるかですよ、リズム感。

ITmedia プッシュツートークはリズムだ、と(笑)

安全・安心を携帯電話で実現するには

ITmedia auから「安心ナビ」、ドコモから「キッズケータイ」も登場しました。子供の悲しい事件があったこともあり、注目されています。

斎藤 安心ナビですが、これ、設定してみたら、難しいんですよ。仕事でやっている僕でさえ面倒くさくて、途中で嫌になっちゃいました。親として切実なのはわかるんですが「普通の人に設定できるの?」と思ってしまいました。

神尾 意識は高まっているんだけど、もっと簡単にならないと使いにくいでしょうね。それにもっとシンプルじゃなきゃイカンと思います。

斎藤 現在のところ、一番いいのは「ココセコム」をランドセルかなんかに取り付けちゃうことじゃないでしょうか。ココセコムは使い方が簡単だし、アフターサポートもあるし、料金は安心ナビよりちょっと高いだけです。それだけの料金差で、専門のサービスで、いざというときに係員が駆けつけてくれるんだったら、その方がいいんじゃないかと思うんです。

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