SH902iの音楽再生機能は、これまでのノンセキュアAACに加えSD-Audioにも対応するなど、より音楽携帯としての機能が強化され、対応フォーマットにはaacPlusが追加された。aacPlusはAACの約半分の情報量で同等の音質を得られるとうたうフォーマットで、「Winamp Pro 5.1」や「Nero 7」などの市販ソフトやインターネット上のフリーソフトを使ってエンコードできる。
閉じたまま音楽を再生できるのはもちろんのこと、iアプリやフルブラウザを利用しながら音楽を聴くことが可能な“ながら再生”にも対応している。特にiアプリとの同時利用については、現在リリースされている902iシリーズでは唯一の対応機種となる。ゲームなどの音楽や効果音がでるようなアプリであっても、音を消す設定にしておけば音楽を聴きながらiアプリを楽しめる。
モード | フォーマット形式 | 拡張子 | 最大サンプリングレート | 最大ビットレート |
---|---|---|---|---|
セキュア(SD-Audio) | AAC | − | 48kHz | 144kbps |
ノンセキュア | AAC | .3gp/.mp4/.m4a | 48kHz | 320kbps |
AACPlus | .3gp/.mp4/.m4a | 48KHz | 128kbps | |
ミュージックプレーヤーは、CPRMという著作権保護に対応したセキュアな「SD-Audio」モードと、従来の機種と同様のノンセキュアな「ミュージック/ボイス」モードの2種類が用意される。どちらを使う場合にも、「メニュー」→「メディアツール」→「モバイルオーディオ」からアクセスでき、「サブメニュー」→「参照先切替」でモードを切り替えられる。
基本的には、どちらのモードも同じミュージックプレーヤーだが、ミュージック/ボイスモードではイコライザ設定と情報編集が利用できず、取り込んだ音楽のアーティスト名は表示されない。また、待受画面から上下キーの操作で主要な機能にアクセスできる「アクティブマーカー」のモバイルオーディオ履歴からアクセスできるのは「SD-Audio」モードのみとなる。
ファイル転送方法も各モードで異なる。SD-Audioモードでは、付属のCD-ROMに収録されている「SD-Jukebox Ver.5.0LE」でAACファイルに自動的に変換して転送する。SH902iをUSBケーブルでマスストレージモードでPCと接続して転送するか、著作権保護対応のminiSD/SDカードスロットを搭載したリーダー/ライターを利用して転送する必要がある。一方、ミュージック/ボイスモードは、miniSDカード内にある「\PRIVATE\SHARP\VOICE」フォルダに対応するフォーマットの音楽ファイルを入れればよい。ファイル名はなんでもよく、100ファイル(曲)まで認識する。
そのほかの操作性などについてはいずれのモードも同じと見ていいだろう。左ソフトキーを押すと、画面に操作パネルが表示される状態にも切り替えられ、操作パネルをONにした状態の時にはダイヤルキーに割り当てられたショートカットを使って再生/停止、ボリューム調整、前後曲へのスキップなどの操作が可能だ。
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