W52Tは、VGAサイズ(640×480ピクセル)の動画撮影が行える。
フレームレートはアナログテレビ放送と同等の30fps、ビットレートも約2Mbpsと高く、家庭用ビデオカメラに迫るスペックだ。非常に滑らかで、動きの激しいシーンによくある画像の破綻もほとんど感じさせないほどクオリティの高い動画を撮影できる。
撮影動画の第1次保存先は内蔵メモリ(1Gバイト搭載)のみとなる。ほぼ空状態時で試すと、最大約60分撮影可能という旨が画面に表示された。microSDに直接録画できないのは、約2Mbpsとなる高いビットレートにより、使用するメモリカードの種類によって書き込みが間に合わない可能性があるためと思われる。撮影・保存後のデータは外部メモリ(microSD)にコピーできるようになっている。
動画ファイルのフォーマットはMPEG-4ベースの3GPP2で、PCではQuickTimeなどで再生可能。音声コーデックはナローバンドAMRとなっており、音質はAMラジオ程度といったところ。映像とのバランスを考えると音声もより高いクオリティが望めるAACでエンコードしてくれればと思うが、音質もさらにこだわるとなると、より性能のよいマイクも必要。例えば、屋外での撮影まで考慮すると風切り音対策なども必要となってくるかもしれない。この点は携帯の動画撮影機能として割り切ったことになるだろうか。ただし本機なら“外付けマイクも標準装備”というアプローチも、意外とアリとは思えるのだが。
なお、動画撮影時はオートフォーカスではなく、パンフォーカスとなる(マクロなどのモードを用意。メニューから切り替えられる)ので、静止画撮影時ほど撮影は容易でない。サンプル撮影をしてみたので参考にしてみてほしい。
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VGA/30fpsの動画は、かなりデータサイズが大きくなる。また、サイズの設定時に「Eメールには添付できません」とそもそも説明がある。しかし、それがWIN端末における最大添付メール容量となる500Kバイト以内のものなら(やや無理はあるが)送信できそうなのだが……。
試してみたところ、VGAサイズの動画はメールの添付ファイルとして、メニューから選択できないようになっていた。やはりメールには添付できなかった。
仮に添付できたとしても500Kバイトまでとなると、撮れるのは計算上で2秒ほど。あまり意味はないかも、といえそうだ。
なお、ムービー編集機能を使うことで簡単なカット編集や、メールに添付できる標準M/L、高画質M/L画質のものに本機内で変換できる。テロップ挿入などの簡易編集も可能。とりあえず動画は高画質なVGAサイズで撮影しておき、必要に応じて本機内で簡単に変換・編集するような使い方ができる。
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