レビュー
» 2007年03月14日 02時04分 公開

FMトランスミッターの使い勝手は──「F903iX HIGH-SPEED」「F903iX HIGH-SPEED」の“ここ”が知りたい(7)

HSDPA対応の「F903iX HIGH-SPEED」は、FM波で音楽を飛ばせるFMトランスミッター機能を装備する。カーステレオなどで端末内の音楽を聴く際の使い勝手はどうなのか。

[坪山博貴,ITmedia]
Photo 内蔵メモリ1GバイトのHSDPAケータイ「F903iX HIGH-SPEED」

質問:FMトランスミッターの使い勝手は

 F903iX HIGH-SPEEDはFMトランスミッターを内蔵しており、音楽(着うたフル、Windows Media Audio)やミュージックチャネルをオーディオコンポやカーステレオなど、FMラジオを受信可能なオーディオ機器で聴くことができる。FMトランスミッターを内蔵した携帯電話はこれまでにもいくつかリリースされており、最近ではそれほど珍しい機能でもない。

 F903iX HIGH-SPEEDで便利なのは、本体やヘッドフォンでの再生と、FMトランスミッターを使った再生をワンタッチで切り替えられる点だ。プレイヤー画面では左下ソフトキー(テレビ電話キー)にFMトランスミッターのオン/オフが割り当てられ、音楽再生中に押すだけで切り替えられる。またON/OFF時には再生が一時停止するので、突然カーステレオなどから大音量で音楽が流れるといった事態も避けられる。

Photo FMトランスミッタのON/OFFはテレビ電話キーのワンキー操作で可能。使用する周波数なども表示される親切設計だ
Photo 使用可能な周波数は画面の9種類。数が多いだけでなく周波数帯が広いのも特徴だ

 FMトランスミッターで使用できる周波数幅が広いのも特徴の1つで、83.5〜87.4MHzの約4MHzの周波数帯に9つの周波数が用意される。近年ではコミニュティFM局も非常に多く、例えば東京都23区内をざっと調べただけでも78.4/78.9/79.2/84.3/84.0/83.4MHzが使用されている。これは今後さらに増加する傾向にあり、少なくともカーステレオと組み合わせて移動しながら利用する場合には便利だ。

質問:FMトランスミッターの感度は

Photo これがアンテナ代わりになると思われる充電ケーブル。充電ケーブルは通信ケーブルと異なり、ほとんどシールドされていないため、アンテナの代わりになっている可能性が高い

 FMトランスミッターで気になるのは、どのくらいの距離まで電波が届くか。屋内でオーディオコンポと組み合わせて利用する場合は障害物が少ないこともあり、さほど電波の到達距離は問題にならない。しかしカーステレオと組み合わせて狭い車内で利用する場合に影響することが多い。自動車はアンテナが車外にあるので、オーディオデッキ本体やアンテナへの配線部分を利用して電波を受信することになるからだ。実際、これまで筆者は何台かのFMトランスミッター内蔵携帯を使ったことがあるが、いずれもオーディオデッキのすぐそばに置いたり、真上のダッシュボード部分に置いたりしないと電波が十分に届かないことが多かった。

 F903iX HIGH-SPEEDは、これまで筆者が試したどのFMトランスミッター内蔵端末よりも電波の届きがよく、助手席に置いたり、胸ポケットに入れた状態でも音楽を楽しめた。すべてのFMトランスミッター内蔵携帯を使ったことがあるわけではないが、電波の「飛び」はかなり良いほうだと言える。

 また、充電用ケーブルなどを接続しておくとアンテナ代わりになるのか、より電波の飛びが良くなるようだ。筆者が車内で充電することがが多かったために気がついたのだが、何も接続しない場合よりも明らかに安定した状態でカーステレオが電波を受信した。USB充電ケーブルなどを持っている人は試してみるといいだろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2023年12月05日 更新
  1. 新型折りたたみスマホがいきなり「実質9840円」/ネットワークTVチューナーの魅力とは? (2023年12月02日)
  2. 「Xiaomi 13T Pro」を“実質24円”で販売できるカラクリ 実は転売ヤー対策として有効も、今後は規制に? (2023年12月02日)
  3. Googleマップの新デザイン、見慣れました? 元デザイナーは苦言を呈しているが、アクセシビリティーの観点からメリットもありそう (2023年12月01日)
  4. NTT法は2025年の通常国会までに「廃止」が「既定路線」か――防衛財源の確保という「建前」はうやむやに (2023年12月03日)
  5. 制裁中なのに5G対応 謎多きスマホ「HUAWEI Mate 60」はどのように製造されたのか (2023年11月30日)
  6. 「端末値引き4万円まで」「白ロム割規制」は12月27日から 電気通信事業法の改正が決定 (2023年11月24日)
  7. KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルなど181者が意見表明 NTT法廃止は「国民の声を十分に聞いたものとはいえない」と批判 (2023年12月04日)
  8. Google、“休眠アカウント”の削除を開始 どうすれば削除されずに済む? (2023年12月02日)
  9. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月4日最新版】 20%還元や全額還元のお得な施策多数 (2023年12月04日)
  10. au PAYとPontaのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 オンラインで最大10倍還元、地元で最大30%還元あり (2023年12月03日)

過去記事カレンダー