3月31日、月5980円の完全定額でデータ通信サービスを提供するイー・モバイルが携帯電話事業へ新規参入を果たした。同社のサービスは「EMモバイルブロードバンド」という名称で、HSDPAによる下り最大3.6Mbpsのデータ通信環境を東名阪および京都エリアで提供する。
そのイー・モバイルが最初の端末として投入するのがシャープ製のWindows Mobile端末「EM・ONE」だ。発売されたばかりのEM・ONEの実力に、早速迫ってみた。なお今回のレビューは、検証時期の都合で試作機と本製品の両方を併用していることをあらかじめお断りしておく。
EM・ONEはOSにWindows Mobile 5.0/プロセッサにPXA270 520MHzを採用したスマートフォンで、HSDPAと無線LAN、Bluetoothによる通信機能を備える。内蔵メモリはユーザーエリアがフラッシュメモリで512Mバイト、ワークエリアがSDRAMの128Mバイトと比較的余裕がある点も特徴で、グラフィックスアクセラレータとしてnVIDIA GoForce 5500を採用するなど、かなりハイスペックだ。
ユーザーインタフェースの特徴も多い。タッチパネル対応のディスプレイは800×480ピクセル表示対応の4.1インチワイドVGA液晶を採用し、スライド式で使用時のみ引き出せるQWERTYキーボードも備えた。それでいて厚さは18.9ミリとかなりスリムだ。登場時期に半年以上のズレがあるとはいえ、似たコンセプトを持つウィルコムの「W-ZERO3[es]」は厚さが21ミリ。2機種を横に並べてみると相当に薄い。
同じシャープ製のW-ZERO3シリーズとサイズを比較してみよう。縦向きにして並べた場合、EM・ONEの高さはW-ZERO3より高く、W-ZERO3[es]とはほぼ同じ。幅については、W-ZERO3シリーズよりもEM・ONEのほうが広い。厚みは約18.9ミリでかなりスマートな印象だ。重量は約250グラム。ワイシャツの胸ポケットに入れることも可能だが、その重さで着崩れが気になるかもしれない。上着の内ポケットならなんとか収まるかな、といったサイズだ。
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