SK Telecom(以下、SKT)とKTFは、3月に全国サービスが開始されたばかりのHSPDAサービスのアピールに余念がなかった。折しも4月に入り、KTFのHSDPA加入者が30万人に達し、SKTの加入者数を超えるなど市場にも大きな変動があったことで、両社の競争は激しさを増すばかりだ。
HSDPAをより多くの人に使ってもらうため、韓国のキャリアはノートPCなどのUSBポートに接続するHSDPAモデムと、それとセットになったサービスを展開している。SKTの「T LOGIN」、KTFの「iplug」は、基本的に下り3.6Mbpsの速度で、全国どこでもHSDPAによるインターネットができる、大変便利なサービスだ。最近ではWiBroと両方を利用できるモデムも開発された。
さらにテレビ電話も利用してもらおうと、携帯電話以外のものと会話ができるテレビ電話サービスもお披露目された。
さらに最近、韓国で進められているモバイルRFIDの試験サービスにちなみ、これに関した展示も行われていた。モバイルRFIDは、RFIDリーダーを携帯電話に装着するか、あるいはもともと内蔵されている携帯電話を利用して電子タグを読み取り、携帯電話で商品情報を把握できるようにするものだ。SKTやKTFがこの試験事業に参加し、大型書店やスーパーで実際に試験サービスを行っている。
またUSIMカードを利用した決済サービスも披露されていた。これまで韓国においてモバイルバンキングや証券などの決済機能を携帯電話で利用する場合には、サービスごとに異なる金融カードをその都度携帯電話に差し換える必要があり大変面倒だった(2005年12月の記事参照)。しかし今回披露されたUSIMカードによる決済では、USIMカード1枚で本人認証はもちろん、バンキングから交通カードまですべてに対応しており、便宜性が大きく増す。このサービスは2007年上半期中に商用化される予定だ。
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