セイコーインスツル(SII)製の「X PLATE(テンプレート)」(WX130S)は、サイズが110(高さ)×47.3(幅)×11.5(厚さ)ミリ、重さ約64グラムというコンパクトなストレート端末。W-OAMに対応したウィルコム端末としては最小・最軽量を実現している。
“X PLATE”とは、「四隅造形(X)」と「薄い金属板(plate)」からなる造語で、「X=extraなプレート」と「テンプレート=template=ひな形」という2つの意味が掛け合わされている。
ディスプレイは1.8インチ(128×160ピクセル)の6万5536色TFT液晶を搭載した。連続通話時間は約5.5時間、連続待受時間は約500時間。機能面では、赤外線通信、Eメール/ライトメール、POP3対応のメール、リモートロック、台湾・タイでの国際ローミングに対応する。一方、カメラ、ブラウザ、外部メモリー、Java、Flashプレイヤーは内蔵しておらず、通信も1xパケット方式のみに対応し、外付けモデムとしての利用はできない。

本体正面。コンパクトなストレート型なのでキー面積が小さいが、ダイヤルキーに段差のある「テラスシェイプ」を採用しており、キーのタッチ感はおおむね良好だ。カラーはシルバー1色のみで、ターゲット層は男性ビジネスマンが想定されている
裏面は非常にシンプルなデザイン。右上にスピーカーを搭載している(左)。左側面にUSB端子と赤外線端子を搭載。右側面には誤操作防止のキーを用意しており、このキーを待受け時に長押しすると、キーロックがかかる。なお、操作中にサイドキーを長押ししても、キーロックはかからない(右)X PLATEの大きな特徴は、PHS用のSIMカードである「PIMカード」を挿入することで、中国で通話ができることだ。PIMカードにはPHS回線の契約情報が登録されており、日本で利用する際には不要だが、中国で通話をする際に必要になる。
このPIMカードは別売で、中国各地の中国電信・中国網通の直営店や一部の携帯電話ショップで購入できる。初期費用込みの価格は50〜100元(800〜1600円)程度で、購入時にはパスポートなど身分証明書の提示および登録が必要。現在のところ、基本的に日本ではPIMカードを購入できないが、「日本国内でもPIMカードをレンタルするサービスを検討中」だという。
| 1分あたりの料金 | 中国現地PHS | NTTドコモローミング | |
|---|---|---|---|
| 時間帯 | 日中 | 夜間 | 終日 |
| 市内 | 3.2円 | 75円 | |
| 中国国内 | 11.2円 | 6.4円 | 75円 |
| 日本へ | 128円 | 57.6円 | 175円 |
| 着信 | 無料 | 145円 | |
| PIMカードを利用したX PLATEの通話料の代表例。中国の市内での1分あたりの通話料は3.2円で、ドコモの国際ローミングの75円よりも大幅に安い | |||
PIMカードを挿入すると電話番号が変わるため、日本で契約した電話番号を現地で利用することはできない。そのため、日本からの電話を中国で受けるには、PIMカードに登録されている電話番号をあらかじめ伝えておく必要がある。
また、中国で利用できるサービスは基本的に通話のみだが、説明員によると「X PLATE同士、または現地のPIMカード対応PHS端末同士なら、半角英数字のSMSを送受信できる」という。なお、X PLATEは中国語の文字入力はサポートしていない。

日本語変換エンジンには「Advanced Wnn V1」を採用し、予測変換が可能(左)。文字入力後に上キーを押すと、英数カナが変換候補に表示される。数字は「12月」「1月2日」など、時刻の単位が含まれる(右)
中国でも使えるコンパクトなストレート型PHS――「X PLATE」
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