5分で分かる先週のモバイル事情2月9日〜2月15日

» 2008年02月18日 18時18分 公開
[安達崇徳,ITmedia]

 先週のもっとも大きな話題といえば、世界最大級のワイヤレス業界イベント「Mobile World Congress 2008」だ。またJATE(電気通信端末機器審査協会)はドコモの夏モデルと思われるパナソニック モバイルコミュニケーションズ製端末「P906i」が審査を通過したことを発表した。モバイルWiMAXの免許取得を逃したアッカ・ワイヤレスとオープンワイヤレスネットワークにもそれぞれ動きがあった。

世界最大級のワイヤレス業界イベント「Mobile World Congress 2008」開催

 2月11日から14日(現地時間)まで、スペインのバルセロナで世界最大のワイヤレス業界イベント「Mobile World Congress 2008」が開催された。

 展示会ではGoogleが提唱する携帯電話のプラットフォーム「Android」を採用した評価端末や評価ボードがいくつも見られた

 同じくLinuxを基盤としたプラットフォームを行動で開発するLiMo Foundation」は、規格の確立を発表。NECやパナソニック モバイル、Motorola、Samsung電子などが実機を展示していた

 魅力的な端末も数多く発表された。「XPERIA X1」はSony Ericsson製のスマートフォンだ。タッチパネル搭載の3インチワイドVGA液晶、横スライド、QWERTYキーボード、無線LAN、GPS、Bluetooth、音楽再生機能、PC向けサイトブラウザなどを搭載する。UTMS、HSDPA、HSUPA、GSM、GPRS、EDGEと多くの通信方式に対応するのも特徴だ。

 ノキアは「Nokia N96」と「Nokia N78」を展示した。N96はソフトバンクモバイルが春商戦向けモデルとして発表した「X02NK(Nokia N95)」の後継モデルで、デュアルスライド型ボディに2.8インチのQVGA(240×400ピクセル)ディスプレイを搭載。5MピクセルカメラやGPSを採用した。Nokia N78は、FMトランスミッターとBluetoothにより音楽がワイヤレスで楽しめるなど、音楽再生機能を強化したモデルだ。GPSも搭載し、取得した現在位置を撮影した写真に記録できる。

 そのほか、東芝は燃料電池を採用した端末、HTCはUMPCやタッチパネルながら指で操作ができる「TouchFLO」を搭載した端末を展示した。

ドコモの夏モデルと思われる「P906i」がJATEの審査を通過

 JATE(電気通信端末機器審査協会)は2月15日、1月16日〜1月31日に認定した通信機器を公表した。その中にはパナソニック モバイルコミュニケーションズ製端末「P906i」が含まれている。

 今回、審査を通過したP906iは、ドコモが2007年秋冬商戦で投入した905iシリーズの後継となる906iシリーズの1モデルと思われる。例年のスケジュールから推測すると、2008年夏モデルとして投入する可能性がある。

モバイルWiMAXの免許を逃した2陣営に動き

 モバイルWiAMXの免許取得を逃したアッカ・ネットワークスが出資するアッカ・ワイヤレスと、イー・アクセスおよびソフトバンクが中心に設立したオープンワイヤレスネットワークに動きがあった。

 アッカ・ワイヤレスの親会社であるアッカ・ネットワークスは2月14日、固定と無線のブロードバンドを融合する戦略を発表した。ADSL、FTTH、無線LAN、WiMAX、HSDPA、PHSなどをアクセスラインに採用しシームレスに接続できるサービスを提供する。モバイルWiMAXの免許は取得できなかったが、他社の無線網を調達しシームレスに接続できるサービスを提供する方針だ。

 もう一方のイー・アクセスとソフトバンクは2月15日、オープンワイヤレスネットワークの出資金を、2月末までに両社以外の出資各社に返金し、両社の折半出資会社とすることを発表した。オープンワイヤレスネットワークでは、MVNOの開発や検討を進める計画となっている。

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