IC CARD WORLD 2008(参照記事)の会場を歩いていて、思わず吸い寄せられてしまったのが、フェリカネットワークスのブース。「おサイフケータイTOWN」と称して、来場者が参加できる、ちょっと変わった展示を行っている。
フェリカネットワークスは、携帯電話向けのFeliCaチップ(モバイルFeliCa ICチップ)に関するプラットフォームの開発や製造、販売に関するライセンス事業や、FeliCa/モバイルFeliCa用サービスを展開する事業者向けにプラットフォームを提供する事業を展開する企業だ。平たくいえば、おサイフケータイ(モバイルFeliCa)ビジネスを推進していくことが同社のミッションということになる。
そのフェリカネットワークスのブースでは、円形のブースに沿うように白い丸い台が設置されている。台の上には小さなリーダー/ライターがずらりと並び、それぞれのリーダー/ライターごとに、おサイフケータイで利用できるサービスについて簡潔に紹介したボードが付いている。
展示されているのはすべて、おサイフケータイ(iモードFeliCa)で利用できるサービスだ。ボードに書かれているサービス名は「Edy」や「nanaco」「waon」といった決済系サービスだけでなく、JR東日本の「モバイルSuica」やJALの「QuiC」などの鉄道・航空系乗車券サービス、「マツモトキヨシ」「APAホテル」「ワイズマート」などの会員証などさまざま。
ポイントは、並んでいるリーダー/ライターに来場者が手持ちのおサイフケータイをかざすとWeb to機能でダウンロードサイトにアクセスでき、その場で簡単にアプリをダウンロードできるという点にある。一般的に、展示会ではデモ用の展示がされていることが多いが、デモではなく実際に、自分の携帯電話にアプリをインストールできるのは、来場者にとってうれしいサービスだ。
また一般に、自分が使いたいおサイフケータイのサービスを探してアプリをインストールするには、キャリアが用意した公式メニューの中からひとつひとつリンクをたどって各事業者のサイトにアクセスしなくてはならず、一覧性が悪いという問題があった。おサイフケータイで利用できるサービスにどんなものがあるか、ユーザーが一覧でき、しかもその場でアプリをダウンロードできるというのは、とても親切な展示だと感じた。
「これまでフェリカネットワークスのブースはBtoBの展示が主だったのですが、事業者のお客様も、おサイフケータイの一ユーザーであるということから、今年はコンシューマ向けのBtoCの展示に変えてみました」(担当者)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.