ソフトバンクモバイルの「X02NK」は、「Xシリーズ」として登場することからも分かるとおり、一般的な音声端末とは異なる“スマートフォン”という位置づけになっている。もっとも、サイズや重さは音声端末と変わらず、特に不便だと感じることもない。
ただ、キャリアが提供するサービスへの対応は、一般的な音声端末とは異なる点が多い。ここではその違いをピックアップしていこう。
まずX02NKでは音声通話とパケット通信以外の、キャリアが提供するサービスについては、利用できないものも多い。ソフトバンクモバイル端末として、X02NKでできないことをピックアップすると、だいたい以下のようになる。
ただし、料金の確認やメール設定の変更、料金プランの変更などはPCからMy SoftBankサイトにアクセスすることで行え、X02NKの本体からでもXシリーズ向けのMy SoftBankを利用できる。
キャリアのサービスで利用できるのは、おおむね以下の機能だ。

留守番電話はソフトバンクが提供するネットワークサービス(無料)を利用できる。ただし仕様は少し異なり、通話転送機能を利用することになる。応答なしの場合は、電源オフ時や圏外の場合などで個別に設定できる。設定方法は簡易マニュアルに記述されているそれでは、X02NKならではのメリットは何か。それは“自由度が高い”ことにつきるだろう。SIMロックこそかかっているが、これはパケット定額(PCサイトダイレクト)とのトレードオフでやむを得ないところ。2年間、継続して利用(ソフトバンクモバイルと契約)すれば、実質3万円台で手に入るこの端末を自由に使いこなすには、パケット定額は事実上必須なので、悪いトレードオフではないだろう。
X02NKで自由度が高いと感じる点を挙げると以下のようになる。

音楽CDからiTunes経由で取り込んだAACファイルをそのままmicroSDにコピーすると、内蔵のプレーヤーで再生できた。タグ(曲/アーティスト/アルバム名など)も有効なので、アルバム管理もしやすい。もちろん着信音にも設定できる(左)。音楽再生しながらブラウザを起動し、互換メッセンジャーを使う――といった利用も可能だ。タスク切替はメニューキーを長押しするだけスマートフォンという基準でカテゴライズすると、Windows Mobile端末と重なる部分も多いが、例えばAdvanced/W-ZERO3[es]では、着信音にWAVファイルしか設定できないなどの制限がある。X02NKにはそういう制限もない。
さらに、“キャリアの都合やサービスに機能を合わせる”ことがないのも魅力だ。例えば、VGA以下のサイズの静止画しか編集できないとか、リサイズもVGA以下というような制限もない。最も高い解像度でバシバシ写真を撮っても、メールに添付したりWebにアップロードするのに不便を感じたりしないわけだ。そして、IP電話機能もアプリをダウンロードすれば利用できる。
ちなみに、最近の携帯電話のトレンド機能となっているGPSナビサービスは、NAVITIMEの「for SmartPhone」バージョンを利用できる。決済がクレジットカードとなる点を除けば、ほぼ機能面の制限なく利用できる。個人的には無線LAN接続で利用できる点もうれしい。地図がビュンビュンと快適に動かせるからだ。
X02NKは、国内メーカー製端末でおなじみの各種サービスには対応していないものの、キャリアの仕様にさほど縛られずに開発されたことから、ユーザーが疑問に感じるような制限からは解き放たれている感がある。万人向けの端末とはいえないが、使えば使うほど“これでもいいじゃん”と思う人も少なくないと思うのだ。
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