「ランニングコストを忘れている。基本料だけ安いのは見せかけ」──イー・モバイルの千本会長(2/2 ページ)

» 2008年06月11日 03時04分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
前のページへ 1|2       

“世界の流れ”に沿った端末を増やす

photo タッチパネルと新インタフェース「TouchFLO」を搭載するスマートフォン「EMONSTER Lite」(S12HT)。厚さ15.8ミリ、2.6インチタッチパネル、ダイヤルキーを搭載。OSにWindows Mobile 6 Professionalを採用する。2008年7月発売予定

 もう1つは、“世界の流れ”に沿った端末の投入。

 HTC製のEMONSTER Liteは「HTC Touch」をベースにしたタッチパネル搭載のスマートフォン。タッチパネル液晶と新たなユーザーインタフェース「TouchFLO」、OSにWindows Mobile 6 Professionalを搭載し、EMONSTERのバリエーションモデルという位置付けでフルキーボード(QWERTYキーボード)をダイヤルキーに代えたコンパクトモデルとして展開する。

 「音声がメインのサービスはそろそろ終わり。もはや端末に備わるアプリケーションに1つの過ぎない機能になっている。日本の携帯は音声のハンドセットで無理にブロードバンドサービスを使う、ワールドワイドではかなり異常な市場。イー・モバイルはこのグローバル市場の中に日本の携帯を持っていけるようにしたいと考えている。今回は、このグローバル市場に長けるメーカーが開発した“世界の流れ”に沿った端末を投入する」(千本氏)

 世界の流れに沿った端末、これがスマートフォンだという考えだ。

photo 左からHUAWEI(ファーウェイ)のアレックス・ジャンアジアパシフィック地域端末部門担当プレジデント、イー・モバイルのエリック・ガン社長兼COO、HTC Nipponのデビット・コウ社長

 「中国がハイテクの先進国家になるのは明らか。イー・モバイルは日本の携帯会社であるが、登壇者は私以外全員中国系の方。歴史の潮目が変わっている──私はこう思う」(千本氏)。

 中国の通信機器大手 HUAWEIはイー・モバイル向けとして、端末だけでなくHSDPA対応基地局などの無線インフラも担うネットワークサプライヤーとして展開する。

 「HUAWEIは、世界最大のネットワークサプライヤー Ericssonにも迫るほど成長している。世界ナンバーワンのサプライヤーになる時期も遠くはないと思う」(千本氏)

 千本氏は同日に発表されたAppleの「iPhone」にも「iPhoneの独壇場の時代は終わる」と言及した。

 この理由に、iPhoneの端末的な魅力は確かに認めるとするもののの、EMONSTER Liteを投入するHTCをはじめとする世界の強力なベンダーがタッチパネル端末を次々に投入していくであろうこと、そして、ベンダーと通信料金収入を分け合うレベニューシェアによるビジネスモデルがオペレータにとって共存しがたく、ほとんど利益がないためだという。

 「今後のモバイル業界で生存していけるモデルなのかはかなり疑問だ」(千本氏)。

通信速度の高速化も画策、最大80Mbpsも想定

 音声サービスも含めてモバイルブロードバンドを軸に展開するイー・モバイル。現在、下り最大7.2MbpsのHSDPAサービスを展開するが、上り速度も高速なHSUPAを含めた通信の高速化も画策する。

 「現状の施設のまま、下り40Mbpsから80Mbpsまで行けると考えている。100Mbps以上の速度は、現状の周波数帯でサービス展開するのは不可能。新しい周波数帯の割り振りとともに展開を考える必要がある」(ガン氏)

 「数年の範囲では、世界の主流はHSPA。既存施設のままソフトウェアのアップグレードで展開するのが最も効率的で、一番現実的。それからLTEに行く。こちらはもう少し先の話ですが」(千本氏)

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月26日 更新
  1. ドコモの「dバリューパス」に月額550円を払って、結局いくら得をするのか? (2026年03月25日)
  2. “見せかけのスマホ性能”が話題 「テスト時だけ本気出す」闇発覚、ベンチマークに意味はない?【訂正】 (2026年03月24日)
  3. 文末の「。」が威圧感を与える? 20代の約半数が気にする“マルハラ”を防ぎ、チャットで好印象を与える3つの工夫 (2026年03月25日)
  4. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  5. スマートウォッチ「wena」が復活を果たしたワケ ソニーから独立した對馬氏が語るスタートアップの勝算 (2026年03月24日)
  6. iPhoneでもミリ波の恩恵を ソフトバンクが模索する「ミリ波×Wi-Fi」という新解法 (2026年03月25日)
  7. Xiaomi 15とOPPO Find X9の画作りを徹底比較 「エモさ」のライカか、「リアリティー」のハッセルブラッドか (2026年03月25日)
  8. 「iOS 26.4」配信開始 「Apple Music」にコンサート検索&オフライン曲認識機能など (2026年03月25日)
  9. ソフトバンクの「Galaxy Z Fold7(256GB)」、MNPで2年間約6万円に 3月27日まで【スマホお得情報】 (2026年03月25日)
  10. USB Type-C端子をマグネット化できる「エレコム マグネット変換アダプタ」が15%オフの1088円に (2026年03月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年