HTCは10月15日、Windows Mobileを搭載したスマートフォン「Touch Diamond」と「Touch Pro」に関する戦略説明会を開催した。Touch Diamondはすでにイー・モバイルが「S21HT」として販売しているほか、NTTドコモとソフトバンクモバイルからも登場する予定。またTouch Proも、ドコモ/KDDI/ソフトバンクモバイルからの発売が明らかになっている。
Touch Diamondはタッチパネル操作が可能なWindows Mobile 6.1搭載のスマートフォン。HTCが開発した「Touch FLO 3D」という独自のユーザーインタフェース(UI)を搭載しており、指先でディスプレイをなぞると3D表示されたアイコンがアニメーションするなど、Windows Mobile標準のUIより直感的に操作できるのが特徴だ。また、内蔵したモーションセンサーとの組み合わせで、端末の向きに応じた画面の切り替えにも対応している。Touch Proは、Touch Diamondにスライド式のQWERTYキーボードを搭載した製品で、長文のテキスト入力を快適に行える。
HTC Nippon代表取締役社長のデビット・コウ氏は、Touch DiamondとTouch Proについて「Touch FLO 3DというUIがブレークスルーをもたらした、まさにイノベーションといえる製品」と胸を張った。
「2007年に発売した『HTC Touch』は、コンパクトなデザインにTouch FLOという新しいタッチナビゲーションを搭載したスマートフォンで、我々にとっても初めて開発する性格のデバイスだった。このHTC Touchは、各国キャリアとユーザーに大変好評で、この1年に300万台近い販売実績を残した。このHTC Touch開発で得たユーザーエクスペリエンスという考えは、我々のデザイン哲学の中核になり、今ではDNAそのものになっている」(コウ氏)
HTC Touchと独自UI“Touch FLO”に続いて開発されたTouch Diamond/Touch Proと“Touch FLO 3D”は、心地よい使い勝手を提供するとともにモバイルデバイスからのインターネットアクセスを向上させることがテーマだったと、コウ氏は振り返る。
「本来、ケータイでインターネットを使うのは複雑なことであり、PCの文化をケータイの文化に変換する必要がある。Touch Diamondはそれを踏まえて開発した。まずTouch Diamondのボディデザインは、これまでのHTC製品とは違う新しい領域のデザイン言語で作られている。そして、美しい3Dアニメーションを使ったユーザーインタフェースにより、今まで以上に楽しくケータイを使うことができるだろう。さらに、下り最大7.2MbpsのHSDPAに対応するなど、最速なネット接続も行える。こうしたデバイスを、片手にすっぽり収まるサイズに集約したのは、まさにイノベーションだ」(コウ氏)
昨今、キャリアや端末メーカーを問わずモバイルインターネットへの注目度は上がる一方だ。HTCは、Webブラウジングなどインターネットに関する操作をできるだけシンプルに、片手で行えることを重視してTouch DiamondとTouch Proを開発。特にTouch Diamondについては、iPhone 3Gよりひと回りコンパクトなサイズで「大きすぎず、小さすぎず、ちょうどよい」(コウ氏)と自信を見せた。
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