252 生存者あり「何があったの?」Mobile&Movie 第335回

» 2008年12月12日 07時12分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名252 生存者あり
監督水田伸生
制作年・製作国2008年日本作品


 今回ご紹介する作品は、衝撃と感動のスペクタクル巨編「252 生存者あり」。巨大な台風が上陸し、災害に見舞われた時、家族は携帯電話で互いの状況を知らせます。

 兄・篠原静馬(内野聖陽)を尊敬して、ハイパーレスキュー隊員となった篠原祐司(伊藤英明)。しかし、ある事故で仲間を亡くしたことをきっかけにレスキュー隊員を辞め、外車販売の営業として働いていました。レスキュー退職後は兄と疎遠になっていましたが、妻の由美(桜井幸子)は、いつも命の危険と隣合わせのレスキュー隊員よりもセールスマンでいてくれる方が安心と、一人娘のしおり(大森絢音)とともに幸せに暮らしていました。

 しおりの誕生日には仕事帰りに待ち合わせて、食事に行く約束をしていました。祐司が、銀座のデパートで誕生日のプレゼントを購入し、待ち合わせの場所まで移動しようとしたとき、突然、天候が崩れ出します。あたりは暗い雲で覆われ、空からは大粒の雹が降ってきて、銀座の街は逃れようとする人で大混乱。祐司はそんな中、雹でケガを負った人を、レスキュー隊員時代の習性で、安全な場所へ避難させます。

 悪天候の中、気になるのは家族の所在。祐司は、携帯電話で由美に連絡を取ります。

 「今、どこにいる?」

 「新橋の地下よ」

 携帯越しに不安そうな由美の様子が伝わってきます。

 「何があったの?」

 新橋駅の地下には、雹や強風から逃れるために大勢の人がなだれ込んで来ていたのです。

 「今からそっちへ行くから、そこを動くなよ」

 祐司は、由美としおりのため、銀座から地下鉄に乗り、新橋駅へ向かうことに。祐司が地下鉄に乗った頃、台風は勢力を増して東京に上陸。東京湾には、かつてない巨大な津波がやって来ようとしていました。

 津波は湾岸地帯をえぐるように襲い掛かり、新橋駅を飲み込んでしまいます。地下に溢れる海流に人々は抵抗することもできず……。誰も予測できなかった事態がとうとう起こってしまいます。やっとの思いで、水浸しになった新橋駅に辿り着いた祐司は、家族の生存を信じて必死に探します。

 その頃、間一髪地上に逃れていた由美は、しおりを見失って呆然自失。そんな由美を新橋駅の救助に来た静馬が見つけます。駅構内に残されたしおりを助けてほしいと泣き叫ぶ由美に言葉もない静馬。現在の新橋駅は崩落し、救助のために侵入することも困難な状態だったのです。

 それでも可能性を信じて、救出に踏み切る静馬。そして、祐司もまた駅構内に閉じ込められながらもしおりを助けるために、命をかけます。携帯電話も不通になった時、家族の絆は、“252”のコードで表される“生存者あり”のメッセージで結び付いたのでした。祐司は、生きて地上に戻れるのか? 決死の救出劇の結末とは?

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