KDDIが1月29日に発表したau携帯電話の2009年春モデル(→WVGA有機EL、8M CCDカメラ、タッチパネル、フルチェン第2弾も)。音楽や映像に力を入れた10機種の中で、カシオ計算機の「CA001」は、従来と少し違う意味の“音楽ケータイ”になった。
CA001に搭載されたBREWアプリ「Touch Session」は、auケータイが搭載しているヤマハの音源チップ「AE-2」と音楽ソフト「Mofiano」(モフィアーノ)を活用し、さまざまな楽器の音色を手軽に楽しめるというものだ。例えば「ピアノ」。画面を表にして折りたたむ“ビューアスタイル”にすると、画面に2オクターブ分の鍵盤が表示され、画面をタッチするとピアノの音が出る。「マラカス」の場合は、端末そのものを振ると音がなる仕組み。auケータイとしては初搭載のタッチパネルや「au Smart Sports」などに使われるモーションセンサーを楽器の演奏に利用している。
楽器は全11種あり、世界地図を模したメニュー画面で選択する。ラインアップは、前述のピアノ(イタリア)、マラカス(中南米)のほか、ドラム(アメリカ)、カリンバ(アフリカ)、エレキギター(アメリカ)、ベース(アメリカ)、ハンドベル(イングランド)、スティールパン(トリニダード・トバゴ)、サンポーニャ(南米アンデス地方)、琴(日本)、ガムラン(インドネシア)。マイナーな楽器も含まれているが、楽器の豆知識や演奏方法までを記した説明文も参照できるため心配はいらない。
また端末を開くと、キー操作で詳細な設定や演奏が行える。「2オクターブしかないピアノなんて……」という人は、十字キーでオクターブを上下に変更すればいい。その後、ビューアスタイルに戻っても設定はそのまま維持される。
ケータイで手軽に楽器を演奏できると、セッションしてみたくなるのが人情。しかし、同じ端末を持っている人が近くにいるとは限らない。そんな人たちのために、Touch Sessionでは“1人セッション”を可能にする機能も備えている。
画面を見ると分かるが、Touch Sessionでは演奏中に録音や再生が行える。つまり、最初にピアノのパートを録音しながら弾き、それを再生しつつギターを演奏すると、今度はギターとピアノの音が一緒に録音される。これを繰り返していけば“1人セッション”の完成だ。手間を惜しまなければ“1人ビッグバンド”も夢ではない(かも)。もちろん、バラエティーに富んだ楽器の中には、組み合わせると音が不自然になるものもあるが、「そんな部分も含めて楽しんでもらいたい」(カシオ)。
セッション機能では、例えば「ドラム」のうち、スネアだけを先に録音しておき、後でバスドラムを加えるといった使い方も可能。録音したセッションは、SMAF(Synthetic music Mobile Application Format)で保存されるため、着信音に設定することもできる。
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