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» 2009年05月21日 11時48分 公開

アニメが「命を吹き込んだ」――未来の“N”端末「ノブレス携帯」誕生の秘密 (2/2)

[山田祐介,ITmedia]
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「スカイ・クロラThe Sky Crawlers」がコラボの発端

photo 龍氏

 ノブレス携帯誕生のきっかけを作ったのは、Production I.Gが制作した押井守監督の映画「スカイ・クロラThe Sky Crawlers」だ。同作品の公開にあたりNECはProduction I.Gとコラボレートし、携帯電話やPC、そしてBIGLOBEを横断的に利用したキャンペーンを実施した。「こうした交流の中で、Production I.Gの石井プロデューサーから、神山健治監督が携帯電話をキーアイテムにした、少し先の日本が舞台になっているオリジナル作品『東のエデン』を企画しているという話を聞き、NECの携帯を使って何かできないかと考えました」(NEC 宣伝部の龍阿香子氏)

 そして、「アドバンスドデザイン」と呼ばれるコンセプトモデル群を神山監督に見てもらい、その中から選ばれたのが今回のモデルだった。「神山監督が金属感のあるものやレザーといった、ハードなものが個人的にお好きらしく、それで選んでいただけたようです」(龍氏)。また、“2010年から2012年”を想定してデザインされたノブレス携帯と、“2011年”を描いた「東のエデン」の時代設定がリンクしたことも、コラボレーションを後押ししたという。

photo 有満氏

 こうしてモデルが決まると、アニメの内容と連動してモデル名も「ノブレス携帯」に決定した。劇中では、円形ディスプレイに浮かび上がる“JUIZマーク”やボディ背面の“セレソンのマーク”など、細かい違いはあるものの、元のコンセプトモデルがほぼ忠実に再現されている。「動かないモックアップに、アニメが命を吹き込こんだ」――作品を見た感動を、NEC モバイルターミナル販売推進本部の有満陽子マネージャーはこう表現する。

 作画のための資料として、モックやスケッチ、3Dのデータを提供したNECだったが、エンディングに登場する“紙のノブレス携帯”にも、おもしろいエピソードがある。

 「ノブレス携帯のモックは1台しかないのですが、多数のアニメーターの方々が作画の際に同時に使うことができない――そこで紙造形が得意なスタッフが、原型に忠実な複製を紙で作ったと石井プロデューサーからうかがい、実物を拝見してそのプロ意識の高さに関係者一同圧倒されました」(龍氏)


 昨今ではドラマなどに各キャリアの携帯が登場するプロダクトプレースメントがよく見られる。そうしたものの多くはメーカーではなくキャリア主導で行われることが多いというが、今回はそうではない。未来をイメージした“コンセプトモデル”がメインに登場するのは、NECがProduction I.Gと信頼関係を築けたからこそ実現したといえる。

photophoto

 もちろん、今回のコラボレーションはノブレス携帯だけにとどまらない。第1話の冒頭に登場したヒロインのケータイが、“T-STYLE”携帯だったことに気づいた読者もいるだろう。そのほかにも、「N906iμ×STNY」や「N906i」、「N706i」「N706ie」など、NEC製の携帯がアニメの中に登場する。さらに、5月19日に発表された2009年夏モデルの「N-06A」には、ノブレス携帯のきせかえツールも用意されており、映画化も予定される「東のエデン」とNECのコラボレーションから今後も目が離せない。

※初出時、きせかえツールに関して「931N」も対応すると記載しましたが、正しくは「N-06A」のみです。お詫びして訂正します
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