ついに携帯向けの配信が発表された「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(以下ドラクエIII)」。ロトシリーズ三部作の完結編となる今作は、シリーズ最高傑作との呼び名も高い。筆者もファミコン版とスーパーファミコン版どちらもプレイしただけに、携帯版でどこまで進化しているか、今から楽しみだ。対応機種は「当面は新機種(2009年冬モデル)のみ」(ドコモ)で、既存モデルについては「検討中」だという。多くのユーザーがプレイできるよう、現行機種の対応にも期待したい。
このドラクエIII、これまで発売されたファミコン版、スーパーファミコン版、ゲームボーイカラー版にはない“新要素”が採用されている。東京ゲームショウ2009のドコモブースで9月24日に開催された、シンポジウム「ケータイゲーム進化論」で登壇したスクウェア・エニックス モバイル事業部 プロデューサーの井村剣介氏によると、携帯版のドラクエIIIには、同作では初めて「さくせん」コマンドを採用したという。さくせんコマンドは、主人公(プレーヤー)が立てた作戦に基づいて仲間が自動で戦闘を繰り広げるというもの。
「IIIはリメイク版にもさくせんコマンドは入っていない。『スクルトは役に立つんだ』とか、子どもの頃は気付かなかった戦いをすることがあるので、新たな発見がある。携帯ゲームに慣れていない方も安心してプレイしてもらえる」(井村氏)
ちなみに、初代「ドラゴンクエスト」は2004年、「ドラゴンクエストII」は2005年に携帯へ移植された。ドラクエIIIが移植されるまでに、すでにIIから4年の歳月が流れている。「I、IIを配信して、IIIはいつ登場するのかという話を長年いただいていた」と井村氏が話すとおり、相当な要望があったことは想像に難くない。そして「ドラクエIIIを多くの方に楽しんでいただけるところまで端末も進化した」(井村氏)ことから、満を持しての移植が決まった。
ドラクエIIIは「誰にも文句の出ない内容に仕上がった」と井村氏が力説するほどの自信作。「これがケータイゲーム? と思うほど究極のところまでグラフィックのクオリティにもこだわった。また音楽にも注目してほしい。ケータイゲームは音を消してやる人が多いが、ヘッドフォンをするか、寝る前に音を鳴らして楽しんでほしい」(井村氏)
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