スクウェア・エニックスが4月20日から配信を開始したiPhone/iPod touch向けの完全新作RPG、「ケイオスリングス」が人気だ。配信開始から23日までの3日間で、日本および米国を含む14カ国のApp Storeの売上ランキングで1位を獲得したという。アプリのユーザー評価もポイントが高く、1500円というiPhone向けのゲームにしては高価格なタイトルながら、233件の評価が付いて★の数は4.5。クオリティの高さがうかがえる。
ケイオスリングスは、最初に1組の男女のペアを選び、選んだペアに応じてそれぞれのストーリーが展開するRPG(ロールプレイングゲーム)。選ばなかったペアは対戦相手として物語の中に登場する。それぞれのペアに異なるストーリーが用意されていて、すべての物語をクリアすることで、物語の基軸となっている生死をかけたトーナメント「アルカ・アレーナ」の真実、そしてその先に待つ人知を越えた存在が姿を現す、というシナリオだ。
特筆すべきは、iPhone/iPod touchの性能をフルに生かすよう開発されたグラフィックだろう。OpenGL ESに対応した3Dグラフィックスと、要所要所で差し挟まれる美しい2Dグラフィックで描かれるストーリー。これは日本のユーザーが慣れ親しんできたRPGの形そのものだ。開発元は「ワイルドアームズ」シリーズなどで知られるメディア・ビジョン。3Dの描画エンジンは、ケータイ向けの3Dエンジンなどの開発元として知られるエイチアイのMascotCapsule eruptionを採用しており、iPhoneの画面上で滑らかにアクションや魔法や攻撃の演出効果などを描画する。
キャラクターの操作は、画面上の任意の場所で指を置き、そこを起点として上下左右に指を動かすことで行う。画面右上の四角いアイコンを押すと、セーブや装備の変更・設定などができるメニューが表示される仕組みで、iPhoneならではの操作性ながら、誰にでも分かりやすく簡単だ。
こうした作りの良さは日本以外の国でも好評で、冒頭で述べたとおり米国や他の国でもランキング1位を獲得する、まさに破竹の勢いで売れている。iPhoneアプリは儲からない、日本発のコンテンツは世界では苦戦する、といった“通説”もまかり通る中で、それを覆すようなケイオスリングスの人気ぶりは、1人のiPhoneユーザーとして、またゲーム好きとしてなんともうれしい気持ちになる。
ちなみにスクウェア・エニックスは、ケイオスリングスの配信開始を記念して、5月6日まで同社がこれまで発売したタイトルの値下げキャンペーンを実施中だ。まだ入手していないタイトルがあれば、ぜひこの機会にダウンロードしておきたい。
タイトル | 通常価格 | キャンペーン価格 |
---|---|---|
ファイナルファンタジー | 1000円 | 800円 |
ファイナルファンタジーII | 1000円 | 800円 |
クリスタル・ディフェンダーズ | 900円 | 700円 |
クリスタル・ディフェンダーズ ヴァンガード・ストーム | 600円 | 450円 |
スライディング・ヒーローズ | 350円 | 115円 |
国破れて山河あり | 800円 | 600円 |
ソングサマナー 歌われぬ戦士の旋律 完全版 | 1200円 | 900円 |
ファイナルファンタジーXIII Larger-than-Life Gallery | 1000円 | 700円 |
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