最近のAndroidスマートフォンは同じOSを搭載していても、メーカーやキャリアごとに独自のユーザーインタフェース(UI)を組み込んでいる場合があり、それぞれ使い勝手が違うことがある。MOTOROLA PHOTON ISW11Mも独自のUIを採用しているが、「HTC Sence」のように見た目も動きも大きく手を入れたUIと比べると、AndroidもともとのUIに近い。
ただ、いくつか気になるところもあった。まず、Android 2.xを搭載するほとんどのスマートフォンは、ホームボタンを長押しすると「起動中のアプリ一覧」が表示されるが、ISW11Mではホーム画面のサムネイルを表示。起動中アプリを終了するには、後述のタスクマネージャを起動する必要がある。
その代わり、というわけではなさそうだが、設定メニュー内の「ダブルタッチホームの起動」から、ホームボタンを2度押しした場合に起動するアプリを設定できる(残念ながら起動中のアプリ一覧は設定できない)。
通知画面はシンプルなもので、無線関係の切り替えはウィジェットで行う。そのほか、設定した壁紙などUIのパターンを記憶できる「プロフィールの選択」は便利だと感じた。使い勝手に左右する面ではないが、ウィジェットの編集画面のエフェクトが派手で印象に残った。
1つのアプリではないが、ISW11Mには「MOTOBLUR」というソーシャルサービスのためのプラットフォームが採用されている。MOTOBLURは、利用しているSNSの更新情報をウィジェットなどでリアルタイムに表示し、わざわざアプリを起動しなくても、SNSのタイムラインを確認できるようにする仕組みだ。
スマートフォンで複数のSNSを使うには、ブラウザやアプリを切り替えてる必要があり、他メーカーでは複数のSNSをまとめて利用できるアプリを用意している場合もある。MOTOBLURは登録したSNSのタイムラインや友人の情報を、ホーム画面(ウィジェット)や連絡先(アドレス帳)、ピクチャーギャラリーなど、基本的なAndroidアプリと統合して利用できる点が興味深い。
登録できるサービスは、FacebookやTwitterなどの定番サービスに加えて、海外で普及しているLinkedInやOrkutなど。グローバルモデルゆえか、mixiやモバゲー、グリーなど国産SNSが対応していないのが残念だ。
各SNSの違いを意識せず、横断的に利用できるのは非常に便利。しかし、端末を使うたびに大量のタイムラインや投稿された書き込みを目にすることになるので、ちょっとうっとうしく感じることもった。いきなりたくさんのサービスを登録するのでなく、よく使うサービスから順に登録して自分に合った使い方を探るのがいいだろう。
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