ヨーロッパに限らず、海外では携帯電話をプリペイド契約して利用する人が多いのをご存じだろうか。中でもイタリアはその比率が高く、携帯電話といえばプリペイドで使うもの──という意識が一般的になっている。
もっとも、最近は回線契約することでスマートフォン価格を割り引く販売スタイルも増えているのだが、さておき、当地利用者でのプリペイド比率が高いということは、海外渡航者も現地回線を導入しやすいということでもあるわけだ。
今回訪れたイタリア・ミラノは、国内では首都のローマに次ぐ人口を擁する都市。イタリアにおける金融や工業の中心で、ファッションの流行発生地でもあり、観光地としても有名である。それは「ミラノが稼ぎ、ローマが使う」と揶揄(やゆ)されるほどほどで、観光客の割合は男性よりも女性のほうが多いかもしれない。通貨はユーロ。2012年4月現在、1ユーロは約107円だ。
前回の「フランス・パリ編」でも伝えたが、こちらもヨーロッパの他都市と同様にスリが非常に多いので注意したい。特にいわゆる観光スポットにおいては、ハトにやるエサを無理やり押し付け、その間にスるという話をよく聞く。
ミラノ市内は地下鉄とトラム(路面電車)が縦横に走っている。観光スポット各所の移動は1日利用券を買うとよい。もっとも、混雑時は特にスリが増えるので要注意であるのだが。
イタリアには、大手通信事業者が4社、そしてMVNO数社が存在する。大手はTIM(Telecom Itaria Mobile)、Vodafone、Wind、Hutchison 3G Italia(3IT)で、いずれも2100MHz帯のW-CDMA(3G)と900M/1800MHz帯GSM、2方式のサービスを行っている。ちなみにHutchison/3ITは、“3”のイタリア語読みである「Tre(トレ)」と呼ばれ、後発だが低価格なためか、3ITの店舗はどこも来客で込み合っている印象を受けた。
ミラノ市内には各事業者の店舗がたくさん見つかる。ドゥーモ広場近辺にも上記4社の店舗があるので、観光がてらプリペイドSIMカードも買ってみてはいかがだろう。街中にも各事業者の製品をまとめて売っている総合携帯電話販売店もいくつか発見したが、キャリア店舗のほうが製品バリエーションが多く、価格も対して変わらないようだ。
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