Mobile World Congress 2013のNECブースでひときわ人気なのが、ドコモから発売される「MEDIAS W N-05E」とその海外向けモデル。MEDIAS Wは2012年のMWCでコンセプトモデルが発表された端末で、1年後に触って試せる実機がお披露目となった。
MEDIAS WグローバルモデルとドコモのN-05Eはほとんど同じ仕様で、一番の違いはそのボディカラー。グローバルモデルはコンセプトモデルと同じ赤系統の色が採用された。ただしコンセプトはツヤありのグロス仕上げだったが、今回は上質さを出すためにツヤを抑えた仕上げにこだわったという。さらに、ディスプレイ下のMEDIASロゴも大きくしてブランドアピールも強めている。
ソフトもほとんど同じだが、カメラアプリにジェスチャー操作でシャッターを切る機能が追加されている。ボディを折りたたんで“自分撮り”するときなどに便利そうだ。
海外のどこで販売されるのかはまだ未定とのことだが、すでに販売網を持っている北米市場での展開を想定しているとのこと。説明員によると「手にした来場者の多くが“2画面”に肯定的な感想を述べている」そうで、同時に「大画面へのニーズも日本より高い印象を受けた」という。またディスプレイ中央の仕切りについてもさほど気にならないという声が多いそうだ。
MEDIAS Wのほかには、「G'zOne TYPE-L CAL21」「MEDIAS U N-02E」「MEDIAS TAB UL N-08D」などが展示されていた。G'zOneシリーズは北米でも人気が高い携帯電話シリーズで、スマホ化も日本より早かっただけに、G'zOne TYPE-Lをベースにした海外モデルを待ち望むユーザーが多いのではないだろうか。
海外でもなにかと注目を集める2画面スマホだが、それはあくまでもNECカシオモバイルコミュニケーションズの製品。ブースを構えるNECとしてメインに据えている出展内容が、通信事業者向けの設備だ。
そのなかでもユーザーのスマホ利用に直結すると思われるのが、TMS(Traffic Management Solution)という仕組み。この1つとして、マルチメディアデータを通信する際にユーザーの再生に合わせて最適な量のデータを送ることで、伝送量のピークを抑えるという技術がある。4G世代となってモバイル回線の帯域が太くなったといっても、利用するユーザーが増えて同時に大量の通信を行えば通信は遅くなってしまう。そこで、高速な回線を少しでも効率的に使えるよう、パケット通信を行うタイミングをユーザーごとにコントロールしている。
TMSではすべてのユーザーを平等に扱うこともできるが、プレミアム料金を支払ったユーザーを優先させたり、またMVNOのように貸した回線から接続したユーザーに少し待ってもらうなどの管理もできる。NECのTMSは、国内のあるキャリアが採用しているという。
そのほかインフラ系では、通信事業者に必要なサービスをあらかじめパッケージしたBaaS(Backend as a Service)、基地局とバックボーン回線を無線でつなぐBackHaul用のマイクロ波アンテナなどを展示。またBtoB向けサービスとして、スマホから仮想上のスマートフォンを操作できる「Virtual Smartphone」。「VirtualSmart Phone」、博報堂グループのスマホ向け広告プラットフォーム「広告+」に採用された画像処理技術の「GAZIRU」などが紹介されていた。
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