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» 2013年07月11日 08時00分 公開

指輪っぽいワイヤレスマウスでタブレットを片手操作してみたちょっとだけ遠隔操作

人差し指に装着して指先で操作する「リングマウス」。立っていたり寝そべっていたりと、いろいろな姿勢でPCを利用できる便利な小型マウスは、Androidタブレットでも活用できるのだろうか。

[布施繁樹(K-MAX),ITmedia]
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 さまざまなディスプレイサイズがあるAndroidタブレット。なかでも見やすさと持ち歩きやすさのバランスがいいのが7インチ台のモデルだ。しかし片手で持てるとはいえ、よほど手が大きい人でない限り片手“だけ”で行うのは難しい。

photo 7インチクラスのタブレットが片手でも利用できたら便利。である

 例えば電車でつり革につかまっているときなど、必ずしも両手をタブレット操作に専念させられない場面も多い。というワケで、7インチタブレットの操作がちょっと楽になる……かもしれないデバイスとして、片手のそれも2本の指で操作できる「リングマウス」に注目してみた。今回使用したのはサンワサプライの「400-MA031」という製品で、直販価格は3480円だ。

見た目はちょっとゴツい指輪!?

 リングマウスの外観はかなりゴツい指輪そのもの。装着方法としては人差し指にはめ、親指で操作する方法がもっとも自然なようだ。上部のセンサーパネルは押し込み式のボタンになっており、その下にも2つのボタンがある。イメージとしては指先サイズの(3ボタン式)タッチパッドという印象だ。

photophoto 見た目はとてもマウスとは言えない形状である(写真=左)。このように指にはめて利用する(写真=右)

 重さは12グラムと軽量だ。電源は本体内のバッテリーで、満充電なら連続24時間動く。充電は付属のUSBケーブルで行い、満充電までの時間は約1時間。注意したいのは本体に充電通知ランプやバッテリー残量を示すインジゲーターが搭載されていない点だ。ケーブル側の通知ランプで充電されているのかをチェックするが、付属品以外のケーブルではキチンと充電されているのか分かりにくい。

photo 充電はUSB経由。充電中はケーブル側が赤く光る。

 なお、やや割高にはなってしまうが、5ボタンと本体に充電中ランプの搭載した「リングマウスPlus」という上位モデルも存在する。PCの利用も含め、リングマウスを本格的に使い倒すなら、そちらの導入を視野に入れてみても良いだろう。

 さて、リングマウスを使うには、付属のレシーバーをPCやタブレットに装着する必要がある。ただAndroid端末のUSB端子はMicro USBのため、このレシーバーを直に装着することはできない。そこでUSBホストケーブルを介して接続する。USBホスト機能がサポートされている端末であればそれだけでマウスポインターが出てくるので、リングマウスで操作が可能だ。

photophoto Androidタブレットに装着するにはUSBホストケーブルが必要(写真=左)。USBホスト機能さえあればAndroidスマートフォンでも利用できる(写真=右)

 今回はタブレットに「Nexus 7」を使っているが、Android 3.x以前の古いタブレットではUSBホストをサポートしていないので外部のUSB機器を利用できない。現行モデルはほとんどサポートしていると思われるが、OSとは別に端末のハードウェアとして対応している必要があるので、事前にチェックしておきたい。

photo レシーバー部分。非常にコンパクトで、USBスロットに装着

 なお、本体とレシーバーの接続方法は、一般的なワイヤレスマウスで使われている2.4GHz帯を利用した無線通信。Bluetoothではないので付属のアダプターが必須だが、逆に言えば煩わしいペアリングの設定が必要なく、ただレシーバーをUSB端子に挿すだけで利用できるのは手軽だ。利用可能な範囲を試してみたところ、おおよそ5メートル程度までは認識した。

操作方法はちょっと独特

 Windows PCでリングマウスを使う場合、センサーパネルのボタンを押すと左クリックになり、右下にあるボタンが右クリックとして動作する。左下のボタンはカーソル機能とスクロール機能の切り替えだ。

 ただAndroidのマウス操作には「右クリック」という概念がない。リングマウスのセンサーパネルを押しても、右下ボタンを押しても、Androidは「タップされた」と認識する。タップ機能は基本中の基本なので問題ないが、Androidにはそのまま指を滑らせるフリックやスワイプ、2本指で操作するピンチイン・ピンチアウトという操作もある。

 フリックやスワイプは、ボタンを押しながらセンサーパネルに指をすべらせると認識してくれた。ただかなり難しいので、うまく扱うまでは、それなりの慣れが必要になる。またピンチイン・ピンチアウトの操作はできないようだ。現実的には、カーソル移動とタップ操作ができる程度と考えてよさそうだ。

photo 装着するだけでマウスカーソルが出てくる。その代わり、文字入力のソフトキーボードが出てこなくなってしまった

 またUSBホスト機能を利用して接続するため、Android側では外部キーボードが接続されたと認識されてしまう場合がある。すると文字入力が必要な場面でソフトキーボードが出てこなくなってしまう現象もあった。

photo「リングマウス」にはしっかりしたケースが付属するので、持ち運びにも便利だ。

 リングマウスは本来PC向けの製品であり、プレゼンテーションをする場合やリビングでくつろいでいる際にPCで利用することを想定した製品だ。ただ対応機種にはUSBホスト機能に対応したスマホやタブレットも含まれている。今回のようなAndroidでの利用はもちろん、Windows 8を搭載したタブレットでも活用できるだろう。たださまざまな制限があるため、それらを理解する必要がありそうだ。

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