HTCは「IFA 2013」で新製品は発表していないものの、小規模なブースを展示している。そこで目にしたのは、「HTC One」の新色「Vivid Blue」。このVivid Blueは、9月に欧州などで発売されるという。文字どおりビビッドなブルーが印象的な爽やかな色で、若者を中心に人気を集めそうだ。HTC Oneは日本ではKDDIから「HTC J One」として発売されており、8月末に新色の「メタルレッド」が加わったばかりだが、「ビビッドブルー」の登場にも期待したい。
なお、ブースに展示されていたHTC OneのOSは最新のAndroid 4.3となっており、いくつかの機能改善が図られている。まず、HTC端末は従来から通知バーにWi-FiやBluetoothなどの設定パネルが用意されていないが、Android 4.3のHTC Oneでは、1本指で通知バーを呼び出して右上のアイコンを押すか、2本指で通知バーを呼び出す操作(上から下へスワイプ)をすると、各種設定パネルを呼び出せる。
ホームボタンのカスタマイズも可能になった。「設定」→「ディスプレイ、ジェスチャ、ボタン」→「ボタン」に、ショートカットの設定ができる「ホーム」という項目を新たに用意。HTC J Oneではホームボタンを長押しすると、Google Nowが起動するが、このショートカットを「長押しでメニュー呼び出し、スワイプでGoogle Now呼び出し」に変更できる。これにより、各種アプリのサブメニューをホームボタンの長押しで呼び出せるようになる。
もう1つ、HTC J Oneではホーム画面のドックを変更する方法が分かりにくかった。ホーム画面上でドックのアプリをドラッグ&ドロップしても、ドックのアプリがホームにコピーされるだけで、ドックにはスペースが空かない。ドックにスペースを作るには、ドック上のアプリ同士を重ね合わせてフォルダ作成する必要がある……という謎の仕様だった。以前の機種はちゃんとドラッグ&ドロップでドック上のアプリを移動できたのだが、恐らくHTC Sense 5.0への移行に伴うバグのようなものだろう。Android 4.3のHTC Oneではこれが改善され、通常どおりドラッグ&ドロップでドックのアプリを移動できる。
HTC Oneで撮影した写真や動画を、イベントや1日ごとに自動で30秒の動画にまとめて再生してくれる「ビデオハイライト」も改善されている。これまではプリセットされていた音楽しか利用できなかったが、端末に保存されている好きな音楽もBGMに選べるようになった。また、エフェクトは従来の6個から12個に増加している。
細かいところでは、「設定」→「電源」に「バッテリーレベルを表示」という項目が追加されており、バッテリー残量の%表示も可能になっている。
HTC J OneもOSアップデートによって、これらの機能が改善される可能性が高い。早いタイミングでのアップデートを望みたい。
ブースではHTC Oneのミニサイズ版である「HTC One mini」も展示。メタルボディ、HTC BoomSound、HTC BlinkFeed、UltraPixel、HTC ZoeといったHTC Oneの特徴はそのままに、ディスプレイを4.3インチ(720×1280ピクセル)、本体幅を63.2ミリに抑えた。片手での操作に適したサイズといえる。
4.3インチワイドVGAディスプレイや8Mピクセル搭載でデュアルSIMに対応する「HTC Desire 500」、4.0インチワイドVGAディスプレイや5Mピクセルカメラ搭載のWindows Phone 8スマホ「Windows Phone 8S」も展示していた。
9/10 20:51追記
9月10日に、au向けHTC J OneのAndroid 4.2へのアップデートが開始されており(関連記事)、上記に紹介したアップデート内容の一部も含まれている。ただしHTC J Oneアップデート後も、ビデオハイライトで好きな音楽をBGMに設定することはできない。
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