KDDIの2013年冬モデルとして登場したのが富士通モバイルコミュニケーションズ製のスマートフォン「ARROWS Z FJL22」だ。透明感のあるクリスタルデザインのボディと、10分の充電で1日使える急速充電が特徴。富士通ならではの指紋センサーは丸型デザインになり、使いやすさが向上した。11月下旬の発売を予定している。
本体サイズは約71(幅)×140(高さ)×10.1(厚さ)ミリ。5インチの大画面なので、やや大柄な印象だが、持ちやすいラウンドフォルムを採用している。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、ピンクの3色を用意した。説明員は「女性を意識して、ピンクのカラーや、ラグジュアリーなデザインが特徴の専用アクセサリー(別売り)などを用意した」と説明する。
プロモーションカラーであるホワイトで特に際立つのが、シンプルで透明感のあるクリスタルデザイン。説明員が「au版の特徴であり、技術的に最も苦労した」と語るのが、2層構造になっている背面の質感だ。「少しでも違う色が混じると透明感を保つことができない」(説明員)という。
指紋センサーを丸型にした理由については「全体のデザインとの統一感を考えて、丸型にした。従来はボタンの色が黒1色だったが、今回は端末のカラーに合わせている」という。イヤフォンジャックとMicro USB端子はとも防水仕様でキャップレスになっている。
ハードウェア構成では、1080×1920ピクセルの5インチフルHDのRAM搭載TFT液晶を採用し、静止画表示の消費電力を抑えた。メインカメラには、有効約1310万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor RS mobile」を搭載。プロセッサーは2.2GHzクアッドコアのSnapdragon 800 「MSM8974」だ。システムメモリ領域として使うRAM容量は2Gバイト、ストレージとして使うROM容量は32Gバイト。バッテリー容量は2600mAhで、省電力機能とあわせて2日以上の駆動に耐える。
また、10分の充電で1日使える「超急速充電」に対応し、「朝出かける前のちょっとした時間の充電で、1日出かけても大丈夫」(説明員)という。急速充電には、同梱の卓上ホルダと専用ACアダプターが必要だ。卓上ホルダは、スマホケースを装着したままでも充電が可能。卓上ホルダに端末を装着すると、横画面の「シアターモード」に切り替わり、「テレビ」「ギャラリー」「YouTube」などのアイコンが表示される。フルセグ受信も可能だが、番組録画はできず、視聴には同梱のケーブルを使用する。
快適なデータ通信を助けるFJL22独自の機能が、3G/LTEとWi-Fiを同時に接続する「マルチコネクション」だ。両方の回線を同時に使用することで、サイズの大きいデータをより短時間でダウンロードでき、結果としてバッテリー消費も抑えられるという。3G/LTEに接続したままWi-Fiに追加接続することで、通信が切り替わる際に生じていたエラーも起こりにくくなった。この機能は通知バーの「最適通信設定」からオン/オフの設定ができるが、担当者は「パケット通信料を考慮してオン/オフ設定を付けたが、ほとんどのユーザーは常時オン状態で問題ない。今は標準ブラウザのみの対応だが、今後はYoutubeなどにも対応させたい」と意欲的だ。
ユーザーインタフェース(UI)の面では、統一感を重視し、キーボードや電卓、通知バーなど各種機能で配色や余白、見た目の均質化を図った。指定した人物からの着信やメール受信をバッテリーアイコンの変化でさりげなく通知する「プライバシーモード」やのぞき見防止の「プライバシービュー」など、セキュリティも安心だ。
そのほか、防水(IPX5/IPX8)やおサイフケータイ(FeliCa/NFC)、テザリング、赤外線通信など機能面も充実している。
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