GALAXY Note 3は、5.7インチの大画面ディスプレイを搭載しながらも、重さは171グラム、そして、本体サイズは、約79(幅)×151(高さ)×8.3(厚さ)ミリと、従来モデルのGALAXY Note 2から軽く、そして、薄くなっている。Samsung電子のデザインコンセプトとして、「ファーストルックを重視しているので、本体サイズでは、薄型化の優先度は高い」という考えがある。
この話を韓国本社のデザインチームから聞いたのは、GALAXY S4のデザインチームからだったが、このコンセプトは、Samsung電子が開発する製品で共通のものであり、GALAXY Note 3でも、その考えに基づいてデザインを行っていると考えていいだろう。
その一方で、GALAXY Noteシリーズでは高い処理能力を持つプロセッサの採用も重視している。特に、GALAXY Note 3では、Sペンを用いた操作機能を拡張したほか、大画面を生かしたユーザーインタフェースと使い勝手を提供するため、マルチウインドウシステムをSamsung電子が独自にAndroid上に実装するという力技を用いている。こういうトリッキーなソフトウェア環境で実用的な操作環境を確保するにはプロセッサにも高い性能が必要だ。
この要求に応えるため、GALAXY Note 3では、Qualcommの最新世代「Snapdragon 800シリーズ」で最上位モデルとなるクアッドコアの「MSM8974」を搭載して2.3GHzという動作クロックで駆動している。また、高性能グラフィックスコアとして、Snapdragon 800シリーズに実装した「Adreno 330」によって、ゲームにおける快適な動作もGALAXY Note 3の重要な特徴としてSamsung電子は訴求している。
ハイエンドプロセッサを実装しただけあって、GALAXY Note 3の処理能力は高く、各種ベンチマークテストで測定した結果も(いろいろな事情で程度の差はあれど)、従来モデルの「GALAXY Note 2」を大幅に上回るだけでなく、わずか半年前の最新鋭ハイエンドスマートフォン「GALAXY S4」の結果も多くの項目で上回った。
……が、その評価作業においてベンチマークテストを繰り返し走らせているうちに、本体が熱くなってきた。高い負荷をかけるベンチマークテストだけに、本体が熱くなるのは、ほかのスマートフォンでもよくあることだが、GALAXY Note 3の熱さは、取り急ぎ、その場で非接触タイプの温度計で測定してみたところ、背面パネルの中央部分(おサイフケータイアイコンのすぐ下)で46度、カメラレンズカバー枠の金属部分で53度を記録した。
ハイエンドグラフィックスカードの金属部分なら「ああ、たいしたことありませんね」ですむかもしれないが、手に持って使うスマートフォンとしては“ただならぬ”温度だ。
そういうわけで、ここで、GALAXY Note 3の背面温度を改めて測定する。測定に使うのは、ベンチマークテストで用いたKDDIモデルの「GALAXY Note 3 SCL22」だ。前回、ただならぬほどに熱くなったのは、ベンチマークテストを繰り返し走らせているときだったが、これは、通常の利用方法としてはありえない状況だ。これをもって、GALAXY Note 3が熱くて熱くてたまらない、と評価するのはユーザーの実情にそぐわない。ゆえに、今回の温度測定では、以下のパターンを想定利用場面として用意した。
なお、3DMark for Androidは、Ice Storm Unlimitedを手動で繰り返し実行するようにした。なお、このとき、本体を持ったときの体温が本体温度に影響しないようにスタンドを用意して、ディスプレイ表面のタップ以外では本体に触れないようにしている。
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