テキストだけだと複雑で分かりにくい、IP電話サービス「LINE電話」の不正利用問題。端的に言うと、懸念されている点は以下の2つです。
LINE電話に限らず、海外網を使用するIP電話サービスでは起こりうるこの問題。ユーザーからは、SIMの差し替えによって1台で2つの電話番号を所有できる、または解約した番号でLINE電話を利用できることによる悪用を懸念する声が挙がっていました。では、それぞれの問題が起こる手順を見ていきましょう。
AとBという2台の端末を用意した場合、「番号偽装」が起こりうる手順は以下の通りです。
1.端末AにLINEアプリをインストール
2.端末Bの電話番号と認証番号を使ってLINEに登録
これにより、端末Aから第三者にLINE電話で発信した場合、端末Bの番号が表示されることになります。
上記のように端末Bの電話番号を使って端末AでLINE電話を利用したことを仮定した際、同一番号が2つ存在することが起こりうる手順は以下の通りです。
1.端末AからSIMを抜いて番号を解約
2.端末Bで端末AアカウントのLINE電話を利用
3.第3の端末Cに解約した端末A番号が割り当てられる
2の段階で端末Bは、本来の端末番号Bと端末AのLINE電話番号の2つを所有することになります。そして、解約した端末Aの番号が第3の端末Cに割り当てられた場合、同じ番号が同時に存在することが起こりえます。
以上の可能性が起こることについて、LINEは公式ブログで対策を強化することを表明しました。ドコモ端末はLINE電話からの着信を非表示にする対応をしていますが、KDDIやソフトバンクモバイルなどほかのキャリアの対策にも注目が集まります。
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