LINEが提供するIP電話サービス「LINE電話」。現在はAndroid版のみが提供されているが、iPhone版の提供も予定されている。ドコモが音声通話の定額サービスを含む新料金プランを発表したが(→ドコモ、固定や他社携帯もカケホーダイになる新料金を6月開始――スマホ向けは月額2700円から)、IP電話サービスの魅力はその料金の安さ。では、音質や使い勝手などはどうか。実際に試してみた。
LINE電話で固定電話や携帯電話、国際通話へ発信するためには、事前に通話料のチャージが必要だ(無料通話可能な相手を除く)。料金プランは、利用する通話時間分を事前にチャージする「コールクレジット」と、購入から30日間利用できる「30日プラン(上限60分)」の2つ。
決済は、LINEアプリ内決済(「コールクレジット」のみ)か、LINEウェブストアから購入方法を選んで行う。Android端末の場合は、LINE コインを使用した通話も可能だ。なお、Facebook認証のみでLINEを利用している場合はLINE電話を使えないので、注意が必要だ。
電話を掛ける際は通常の通話アプリと同様に、キーパッドでのダイヤル入力や、履歴、連絡先などを利用する。キーパッドの場合はダイヤル入力のあとに画面下の「発信」をタップすればいい。履歴や連絡先を利用する場合は、画面右の電話アイコンをタップしよう。
ITmedia Mobile編集部の固定電話では「+81」は表示されず、通常通りの番号が表示された。NTTドコモの携帯電話は非通知表示となる。KDDIとソフトバンクモバイルの携帯電話宛では、機種によって+81付き電話番号を表示したり、アドレス帳とひも付けて名前を表示したりする場合がある。
通話サービスで気になることの1つが音質だ。LINEは“クリアで途切れにくい高音質な通話”を利用できるとしているが、実際はどうだろうか。編集部の固定電話に発信したところ、ノイズもなくはっきりとした音声が聞こえてきた。これは携帯電話への通話も同様で、一般的な音声通話と変わらない音質という印象だ。相手側も、特にノイズなどは気にならないとのことだった。遅延はあるが、普段使いの面では影響はないだろう。
国内約650万件以上の店舗や施設を収録したゼンリンのデータベースから、位置情報、カテゴリー、キーワード検索などを利用して番号を探せることはLINE電話ならではの便利機能。さらに、一部店舗には1回あたり最大10分までの無料通話が可能だ。無料通話は期間限定のキャンペーンで、終了時期は未定となっている。
LINEアプリを起動する必要があることに手間を感じ、通常の音声通話並みの品質を求める人にはLINE電話は物足りないこともあるだろう。ただし、それなりの音質+低料金で利用できるという点で、普段使いの通話サービスとして活躍する機会も多いはずだ。
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