Sprintの孫正義CEO、「米国のひどいネット環境を改善する」

» 2014年05月30日 09時00分 公開
[ITmedia]

 米SprintのCEOも務めるソフトバンクの孫正義社長は5月28日(現地時間)、米Re/codeの年次カンファレンスCode Conferenceに登壇し、米国のインターネット環境やSprintでの取り組みについて語った。

 masa

 孫氏は米国のネット環境を中国の空気汚染に気づかない地元の人々に例え、「外国人にとっては最悪の環境でも、北京の地元の人が“今日は空気がきれいだ”と感じるように、私にしてみれば米国のオフィスやシリコンバレーの自宅のネット環境は“米国人はよく我慢できるな”というひどさだ」と語り、インタビュアーのウォルト・モスバーグ氏に「ご自宅のネットはどこのサービスか?」と聞かれると「Comcast!」と答え、会場から笑いが起きた(ComcastはISPも運営する米国のCATV最大手)。

 「私が日本でソフトバンクモバイルを立ち上げてNTTに立ち向かおうとしたとき、周囲は“気が狂っている”と言った。当時われわれには経験も、技術も、資本もなかった。あったのは怒りだけだった」「だが、われわれは利用料が4分の1で、世界最速のネットを提供している」と孫氏。同じことを米国でも実現すると主張する。

 ソフトバンクが2月に買収を完了したSprintのLTEのパフォーマンスについてモスバーグ氏が苦言を呈すると「それは私も認める。だが、私はまだSprintのCEOになって半年もたっていない」と答えた。

 Sprintは米国でVerizon、AT&Tに次ぐ3位の携帯電話事業者。孫氏は3月、Sprintが現在業界4位のT-Mobile USAと買収交渉中であることを認めている

 モスバーグ氏に2社(SprintとT-Mobile)はいずれも大きな赤字を抱えていることを指摘されると、「確かにネガティブ+ネガティブ=超ネガティブにしかならない」と笑いをとりながら、必要なのは規模であり、これは3カ月ではなく5〜10年かけて取り組むべきことだと語った。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月07日 更新
  1. ヨドバシ通販は「高還元率で偽物リスク低い」──コレが“脱Amazon”した人の本音か (2025年12月06日)
  2. 「健康保険証で良いじゃないですか」──政治家ポストにマイナ保険証派が“猛反論”した理由 (2025年12月06日)
  3. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  4. ドコモも一本化する認証方式「パスキー」 証券口座乗っ取りで普及加速も、混乱するユーザー体験を統一できるか (2025年12月06日)
  5. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  6. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  7. 楽天モバイルが“2025年内1000万契約”に向けて繰り出した方策とは? (2025年12月06日)
  8. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  9. ドコモが「dアカウント」のパスワードレス認証を「パスキー」に統一 2026年5月めどに (2025年12月05日)
  10. Amazonでガジェットを注文したら、日本で使えない“技適なし製品”が届いた 泣き寝入りしかない? (2025年07月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー