【備忘】災害時にスマホですべき3カ条:R25スマホ情報局

» 2015年03月11日 15時47分 公開
[R25スマホ情報局]
R25スマホ情報局

 2011年に起きた東日本大震災から4年。“災害大国”ともいわれる日本にいる以上、今後も様々な災害に見舞われる可能性は否めない。もしも災害に直面した時、何をすべきなのか。安否を確認し合うためにあちこちに電話をかけたり、情報収集のためにネットをチェックしたり、スマホでできることも多数ありそうだが…。

 「災害時にはスマホのバッテリーをできるだけ長持ちさせることが大切です」

 そう話すのは、東北大学大学院 情報科学研究科 応用情報科学専攻 、加藤・西山研究室の西山大樹准教授。緊急時に焦ってバッテリーを必要以上に消耗してしまわないよう、西山准教授にスマホでやっておくべき3カ条を作ってもらった。

災害用伝言ダイヤルにメッセージを残す

 「NTTグループが提供している『災害用キット』のようなアプリを活用して、災害用伝言板や災害用音声お届けサービスに自身の安否に関するメッセージを残しておきましょう。auの『災害用伝言板サービス』やソフトバンクの『災害用伝言板/災害用音声お届けサービス』など、各キャリアに災害用伝言ダイヤルが用意されています」

電子メールやSNSなどで状況や居場所を伝える

 「緊急時には多くの人がスマホを一斉に使うことから、通話や、メールの送受信がしづらい状況になることが考えられます。東日本大震災時には、送信から受信まで3〜4時間かかった例も。しかし、遅延する可能性はあっても、まずは送信できる時にメールを送っておきましょう。なぜなら、音声通話は10回に1回しか使えなくなるなど規制がかかることがありますが、メールにはそうした規制がかからないからです。また、SNSの方が情報が反映されやすいこともあるので、自分の居場所や置かれている状況を残すのも手です。ただし、SNSの投稿時間と、投稿した内容が実際に起こった時刻と異なってしまう場合があるので、混乱を招かないように投稿には時刻を添えておくといいでしょう」

スマホ本体の「非常用節電機能」を使う

 「たとえばドコモでは災害などの非常時にスマホで使える機能を最小限にし、スマホの利用可能時間を延ばすモード『非常用節電機能』(※1)を用意しています。スマホのバックグラウンドでは常に様々なアプリや機能が動いていますが、不要なものを止めたり、ディスプレイの輝度を下げたりして、電池を長持ちさせてくれるのです」

 とはいえ「圏外」になってしまうと、オンラインでしか利用できないアプリやメール、SNSなど、あらゆる通信手段が使えなくなる。これに対し西山准教授は「通信事業者の回線が使えなくなっても、Wi-Fiであればつながる可能性はあります」と話す。Wi-Fiがつながれば、LINEなどのアプリで通話やメッセージの送受信もできるので、片方の回線が使えないからといって焦らず、状況に応じて使い分けることも覚えておいた方がよさそうだ。

 たとえばこちら。現在、西山准教授の研究室ではWi-Fiを活用して、スマホユーザー同士をつなぐ「スマホ de リレー」を考案・研究している。これは、電波状況によってA端末からB端末まで“直接”メッセージが送れない場合でも、その中継地点にいるC端末を“経由”してメッセージが送れる、というもの。専用アプリ「スマホ de リレー(テスト版のため仮称)」をインストールしたユーザー同士であれば、すれ違うタイミングでメッセージを交換し合える仕組みだ。

 「東日本大震災では津波が迫ってきていることを知らずに、津波に近づく方角へ逃げてしまった人もいました。緊急時に避難している人は大抵スマホを持っているもの。もし津波から逃げてきた人から情報が伝わっていたら、助かった人もたくさんいたのでは…と感じたのも、開発のきっかけです」

 「スマホ de リレー」は2013年3月に仙台市内で実証実験に成功。ひとつのメッセージをスマホ30台がリレー形式で2.5km先の端末へとつないだ。

 進化し続けるスマホでの災害時対策。いつか来るかも知れないその時に向けて心づもりをしておきたいものだ。(池田園子)

※1 機種によって端末に表示される名称や機能、動作が異なり、非常用節電モード、緊急時長持ちモード、緊急省電力モードなどがある。

【今回、教えてくれたのは】

東北大学
大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻
情報通信技術論分野(加藤・西山研究室)

各研究領域を担当する研究グループ(RG: Research Group)を基盤として、理論を背景としたネットワークデザインとプロトコルデザインを武器に、最適な情報通信ネットワークの実現を目指した研究開発に取り組んでいる。

URL:http://www.it.ecei.tohoku.ac.jp/index.html

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