「YOGA BOOK」は買い? 5万円台で未来を体験できる2in1タブレット(2/4 ページ)

» 2016年12月21日 07時00分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]
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未来を感じるタッチ式の「Halo」キーボード

 360度回転型の液晶ディスプレイを搭載した他の2in1デバイスは、ノートPC同様のキーボードを備えているのが普通だが、YOGA BOOKでは「クリエイトパッド」と呼ばれる多機能パッドを採用しているのが新しい。

 電源オフの状態では真っ黒な板に見えるが、LEDの点灯でタッチキーボードを表示する「Haloキーボード」と、ペンタブレットの機能を切り替えながら使えるのだ。

 Haloキーボードは、物理的なスイッチは一切ないタッチセンサー式で、利用時にはLEDが点灯し、キートップのプリントが浮かび上がる。利用時にLEDの点灯でキートップが表示される様子、及び(キーボードが)スリープに入る際にスッと消える様子などはまさに「未来を感じる」瞬間だ。

 Haloキーボードのレイアウト(LEDが透過する位置)は固定されており、LEDの消灯時もよく見るとキーボード(キートップ)のプリントがうっすらと見える。

 実測のキーピッチは約18.5(横)×17.5(縦)mmと余裕があるが、左右の端はかなり狭い。標準ではキーのタッチに反応してクリック音が鳴って振動するので、物理的なスイッチがあるかのような感覚まではいかないが、触れたことがきちんと分かるようになっている。クリック音と振動が邪魔ならば、ユーティリティーでオフにすることも可能だ。

 このタッチキーボードを使い始めて最初のうちは固い感触に戸惑うだろう。しかし、主要キーだけならばキーピッチが十分広いこともあり、個人的には、慣れてくれば普段の70%くらいのスピードである程度のタッチタイプが可能だった。ただ、個人的に「−」キーがかなり狭く感じたことも付け加えておく。

 なお、短期間利用した限りでは効果はよく分からなかったが、このHaloキーボードは、入力者のクセを学習し、キーをはみ出した部分にまでタッチした位置を自動調整し、ミスタイプを減らす機能が搭載されているという。

YOGA BOOK Haloキーボードは必要な時だけLEDでキートップを表示する。実測のキーピッチは約18.5(横)×17.5(縦)mmと余裕があるが、左右の端はかなり狭くなっている
YOGA BOOK LEDで浮かび上がるタッチセンサー式のキーボードなので、ボディーを薄くできるが、当然キーストロークはゼロだ
YOGA BOOK 標準ではタッチに反応してクリック音が鳴って振動するが、「Program Files」にある「Lenovo」フォルダ内の「Control App」というユーティリティーを使うとオフにできる。なぜかスタートメニューに登録されていないので、どこかにショートカットを作っておくとよいだろう

紙で書くと同時にデジタル入力できるペンタブレット

 クリエイトパッドのペンタブレット機能もまた面白い。ペンはワコム製品でおなじみの電磁誘導式(EMR)で、2048レベルの筆圧に対応し、100度の角度から入力検知が可能だ。さらに、通常のEMR芯のほかに黒インクが出るボールペン状の「インク芯」、そして「BOOK PAD」と呼ばれる紙のメモ帳が付属している。

 BOOK PADはマグネットでクリエイトパッドの上にセットできるようになっており、インク芯でBOOK PADの紙に文字や図形などを書くと、紙に書いたものが(OneNoteやペイントソフトなどペン対応のアプリに)そのままデータ入力される。

 こうしたペンタブレット機能については、紙のような摩擦や抵抗感の再現をうたうものがあるが、BOOK PADはリアルな紙だけに、書き味は当然紙そのものの感覚で、文字や図形、イラストなどを書くことができる。紙自体は何でもよく、紙100枚の上からでも書くことができた。

 難点としては、BOOK PADは完全に固定されるわけではないため、何かの拍子に一度紙がズレてしまうと描画位置の修正が難しい。また、ボールペン芯状態で使っている際に誤って直接クリエイトパッドに書いてしまいそうになった。芯を交換する手間もあることから、運用はどちらかに統一したほうがよさそうだ。

 なお、液晶ディスプレイも10点マルチタッチに対応したタッチパネル機能を用意している。従来のYOGAシリーズで採用されている「AnyPenテクノロジー」も搭載しており、導電性である程度固さがあるものであれば、反応して操作することが可能だ。

YOGA BOOK ペンタブレット機能は、キーボード奥のボタンを押すと有効になる
YOGA BOOK ペンタブレット機能が有効な範囲には目印がある。キーボード奥の部分は対象外だ
YOGA BOOK 付属のペンは、ボタンなどがないシンプルなもの。通常の芯(EMR芯)のほかに、黒インクが出る「インク芯」が3本付属している。「BOOK PAD」と呼ばれる紙のメモ帳も付属する
YOGA BOOK BOOK PADをクリエイトパッドにセットしたところ。マグネットで吸着するようになっている
紙の「BOOK PAD」に書くと同時に、OneNoteへ入力されているところ
OneNoteにHaloキーボードとペンタブレット機能を使って入力しているところ

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