JPEGやPDF型式での保存が一般的な中、編集可能な WordファイルやPowerPoint プレゼンテーション、PDFファイルに変換し、OneDriveに保存できるのが、完全に無料で使えるMicrosoftの「Office Lens」です。iOS版、Android版、Windows Phone版があります。
撮影モードは「名刺」「写真」「ドキュメント」「ホワイトボード」の4つ。いずれも瞬時に枠を検出するので、認識が成功しているかどうかがすぐ分かります。
シャッターを押すと、強力な台形補正機能と画質補正機能によりキレイな画像が保存できます。画像補正機能はありませんが、比較的ナチュラルな仕上がりになるようです。ギャラリーから取り込んだ写真でもOK。テキスト化されたデータの保存は無料で、手書きの読み取りにも対応しています。なお、ここでいう「写真」とは、紙焼き写真のデジタル化ではありません。写真の中のテキストを読み取るモードですのでご注意ください。
エクスポート先は、OneNote、OneDrive、Word、PowerPoint、Outlook、イマーシブリーダー(iOS版)、PDF、メール、フォトライブラリ(ギャラリー)が選べます。
クラウドストレージのOneDriveとファイルの保存型式が混在しているので少々混乱しますが、ドキュメント類は基本的に指定した形式でOneDriveに保存されます。直接OneDriveを選択するとJPEGで保存され、名刺データはOneNoteに保存されるようです。そのため初回に限りOneDriveへのサインインを求められます。
OneDriveはPCからもアクセスできるので、WordやPowerPointで保存されたドキュメントは、PCでも編集できます。
イマーシブリーダーとは、イメージ内のテキストを認識して、音声で読み上げられる機能です。認識されたテキストは読み上げやすいよう書類のように成形され、そこからコピー&ペーストが可能になります。Office文書ではなく、単純にテキストだけを抜き出したいときに活用できます。
保存形式が多数あっても、将来どのような形で使うか悩ましいケースもあるでしょう。エクスポート画面にいるうちは何度でも保存方法を変えられるので、悩む場合は可能な限り、いろいろな形式で保存しておくことをおすすめします。
いずれのアプリも画質とゆがみの補正機能がしっかりしていて、斜めから撮ってもきちんと補正してくれますし、写真からの取り込みもできます。OCR機能もあり、画像の中の文字をテキストに変換してくれるという点が共通しています。
「CamScanner」は細かい画質の調整ができ、「Office Lens」はテキストの抽出が無料で、OneDriveにOffice文書形式で保存できるという特徴があります。この2つを合わせれば、どんなシーンでもカバーできるでしょう。
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