Galaxy S9/S9+には、新しいセキュリティロックが追加されている。顔認証と虹彩認証を組み合わせた「インテリジェントスキャン」という機能だ。実際に顔認証と虹彩認証を使ったことがある人は感じたことがあると思うが、顔認証は一瞬でロックを解除できるが、暗い場所では認識されないことがある。一方、虹彩は暗い場所でも認識されるが、ロック解除に若干時間を要する。その長所を融合し、弱点を補完し合うのがインテリジェントスキャンだ。
実際に試してみたところ、明るい場所では瞬時に、消灯した夜の部屋でも1秒程度でアンロックされた。Galaxy S9/S9+には指紋センサーも搭載されているが、個人的にはインテリジェントスキャンが最も便利だと思う。
Galaxy独自のアシスタント機能として、Galaxy S8/S8+から搭載されている「Bixby」の機能も拡張されている。カメラをかざすだけで翻訳できる機能を試してみたのだが、やや長めのテキストでも1〜2秒で翻訳できた。スペイン語で試したので、どこまで正確に翻訳してくれているのかは筆者には判断できないが、海外旅行などで役立ちそうだ。
以前から搭載されているGalaxy独自の便利機能は、引き続き利用できる。スリープ状態でも現在時刻など必要最低限の情報が見られる「Always On Display」も健在。この機能は、黒い部分には電力を使わないという有機ELの特性を行かしたもので、バッテリー消費を大幅に抑えられることも利点。バッテリー容量はGalaxy S9が3000mAhで、Galaxy S9+が3500mAh。ワイヤレス充電にも対応。バッテリーの持ちは前モデル並みに良い印象だった。
Galaxy S9/S9+の画面は縦に長いので、画面を2分割し、2つのアプリを同時に利用する「マルチウィンドウ」が使いやすいが、エッジスクリーンから2つのアプリを同時に起動できる機能も便利だ。
日本では2017年6月に発売されたGalaxy S8/S8+は、いま買っても十分満足できる先進性と使い勝手を備えたスマホだ。その優位性をそのまま受け継ぎ、さらに、カメラやスピーカーの性能を向上させ、インテリジェントスキャンなど操作性も進化させたのがGalaxy S9/S9+。いま「Galaxy S8/S8+を買おうかなぁ」と思っている人は、もうちょっと待った方がいいだろう。
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