Appleが3月30日(日本時間)、iOSデバイス向けの最新OS「iOS 11.3」を配信した。iPhone 5s以降、iPad AirおよびiPad Proの全モデル、iPad(第5世代)、iPad mini 2以降、iPod touch(第6世代)が対象。アップデートにより、新機能の追加や不具合の修正が行われる。
「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態(ベータ)」から、iPhoneのバッテリー状態を確認できるようになる。最大容量が「%」で示されており、高いほど1回の充電で使用できる時間が長い。また、「ピークパフォーマンス性能」という項目から、バッテリー状態がパフォーマンスに影響を与えているかどうかも分かる。バッテリーの交換が必要な場合は、それを推奨する機能も追加される。
iOS 10.2.1から導入された、急なシャットダウンを防ぐためにパフォーマンスを制御する機能は、手動でオフにできるようになる。この機能はiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone SE、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plusで利用できる。
ARアプリを開発するためのフレームワーク「ARKit」を「1.5」に拡張。テーブルや椅子など水平なものだけでなく、壁やドアなど垂直な面も認識可能になる。サインやポスターなどの2D画像を認識できるため、美術館で展示物から情報を取得したり、映画館のポスターでキャラクターの動きを楽しんだりできる。カメラ画面に映した映像は従来より50%解像度が向上する。
iPhone Xで利用できる、インカメラで自分の顔を写しながらキャラクターに同じ動きをさせる「アニ文字」に、ライオン、熊、ドラゴン、どくろの4種類が追加された。
企業がメッセージアプリを使ってユーザーにコンタクトを取れる「Business Chat」を、β版として米国とカナダで導入する。ユーザーが企業に直接質問をしたり、オンラインからApple Payで支払いをしたりできる。
複数の医療機関から集めた自分の医療記録をiPhoneで一元管理できる「Health Records」も追加。デューク、NYU(ニューヨーク大学)ランゴン、スタンフォード、イェール大学など40以上の医療機関が参加している。
その他の、主な機能改善や不具合修正は以下の通り。
アップデートはiOS端末かPCから行う。iOS端末からアップデートする場合はWi-Fiに接続し、「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」から行う。iPhone Xで確認したところ、更新ファイルの容量は708.9MBだった。PCからアップデートする場合は、iOS端末をPCに接続してiTunesを利用する。
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