「d払い」は、スマホに表示させたバーコード/QRコードを読み取ってもらうことで、キャッシュレスで買い物ができる、NTTドコモの決済サービスだ。代金は毎月の携帯電話料金と合算して払える他、クレジットカード払いやdポイントを利用した支払いもできる。
dアカウントがあれば利用でき、ドコモ回線の契約がなくても利用できるのが「ドコモ払い」(旧ドコモ ケータイ払い)との大きな違いだ。支払い金額200円につきdポイントを1ポイントためられる。d払いに対応したECサイトでの支払い時には、100円につき1ポイントがたまる。
ドコモはキャッシュレス決済として、おサイフケータイを利用する「iD」も提供しているが、d払いはクレジットカードの登録が不要なので、クレジットカードを使えない/使いたくない人でも、キャッシュレスで支払いができるのがメリットだ。子供が際限なく使ってしまうのではという心配もご無用。未成年の場合は、電話料金合算払いの利用限度額が1万円/月に制限されている。
d払いに対応するd払い加盟店は、市販のタブレットや専用アプリを用意することでサービスを提供できる。バーコードを読み取るリーダーがあれば、ソフトウェアのアップデートで対応でき、POSレジの大幅な改修など大きな初期投資を行うことなく導入できることが魅力だ。
2018年4月のサービス開始当初は、9社約1700店舗にd払いが導入された。その後、今夏にはローソン、年度内にはマツモトキヨシなどが対応し、2018年度中に10万店舗以上に導入される予定だ。
d払いを利用する際に、申し込みは必要ない。Google PlayやApp Storeから「d払い」アプリをダウンロード&インストールした後、初期設定で、spモード接続の場合は4桁のspモードパスワード、その他の場合はdアカウントのIDとパスワードを入力してログインすればよい。d払いアプリはAndroid 5.0以上、iOS 10.1以上のスマホで利用でき、フィーチャーフォンやタブレットは現時点では未対応。月額利用料は無料だ。
店舗ではスマホのd払いアプリを起動してバーコードとQRコードの両方が表示されている画面を出し、「d払いで」と指定してバーコード/QRコードを店員さんに読み取ってもらう。コンビニなどの場合はバーコード、タブレット等で読み取ってもらう場合はQRコードと、お店によって読み取るバーコードが異なる。
バーコード/QRコードは決済ごとに発行されるので、アプリの利用には通信環境が必要だ。バーコード/QRコードの有効期限は5分間で、5分以上たつと「バーコードの有効期限が切れました」と表示されて消去される。引き続き支払いを行う場合は画面をタップして更新し、新たなバーコードを表示させる必要がある。
支払いにdポイントを使うことも可能だ。バーコード/QRコード下の「dポイントで支払う」をタップすると、そこがピンク色に変わり、画面が更新されて新たなバーコード/QRコードが表示されるので、それを読み取ってもらう。
アプリ画面右下にある「ポインコ」のアイコンをタップすると、バーチャルな「モバイルdポイントカード」が表示される。dポイントカードをdアカウントにひもづけていると、そのカード番号が表示される。dポイントの加盟店でこれを提示し、dポイントをためたり使ったりできるが、d払いで使うバーコードではないので注意。d払い加盟店とdポイント加盟店は必ずしも一致していない。d払い加盟店なら、d払いで支払うだけでdポイントも自動でたまる。
支払いが終わると画面が変わり、決済額や加算されたdポイントが確認できる。
アプリ画面左上の3本線をタップすると各種メニューが表示され、d払いの利用履歴の確認や限度額設定の変更、「設定」では支払い方法の変更などができる。ただ、利用履歴の確認はアプリ内ではできず、Webサイトにアクセスして表示することになる。明細を見るにはさらにページを進めなくてはならず、ちょっと面倒に感じた部分だ。
なお、アプリ画面下の「おトク情報」ではdポイントがたまるキャンペーン情報がチェックでき、「つかえるお店」ではd払いを使えるお店が、店名やキーワード、現在地から探せる。d払いが使えるお店は、まだそれほど多くないので、今回、サービスを検証する際には便利に使わせてもらった。
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