順当に行けば、2018年9月にも発表・発売されるであろう新型iPhone。7月あたりから、国内外のSNSやニュースサイトでさまざまな“ウワサ”が流れ始めた。それらを参考にしつつ、複数回にわたって新型iPhoneの予測をまとめていく。
今回は「生体認証」に焦点を当てる。
現行のiPhoneでは、機種によって「Touch ID(指紋認証)」と「Face ID(顔認証)」を使い分けている。
前者はホームキーを兼ねる画面下のセンサーにタッチすると指紋を読み取って本人かどうかを確認する。手の親指を登録しておけば本体を持った際にスッと認証できることが強みだが、指がふやけていたり乾燥したりしていると認証がうまく行かないことがある。
後者は画面上部にある赤外線カメラ(TrueDepthカメラ)が顔を深度込みで読み取って本人かどうか確認する。スリープを解除して正面を見るだけで認証が完了するという気軽さがメリットだが、マスクをするなどして顔が大幅に隠れたり強い日光のもとにいたりすると認証が通りづらいことがある。
このように両者は一長一短がある。2018年の新型iPhoneではどちらを採用するのだろうか。それとも両方取り入れる可能性はないのだろうか。はたまたさらに別の生体認証方法を採用する可能性はないのだろうか。
前回も触れたBen Geskin氏の写真付きツイートでは、画面パネルにTouch ID用の切り抜きがないことが分かる。また前回も紹介した台湾TrendForceのレポートでも、新型iPhoneは全てFace IDを採用すると予想している。
これらの情報を踏まえると、AppleはFace IDをiPhoneの標準的な生体認証にしたいと考えている様子がうかがえる。
先述の通りFace IDにも弱点がある。使う環境によっては、間違いなくTouch IDの方が便利という人もいるはずだ。Touch ID搭載の可能性は全くないのだろうか。
実はAndroidスマートフォンではセンサーの見えない指紋認証が実用化されている。主立った所では、米Synapticsが光学式の「見えない指紋センサー」を一部メーカー向けに供給している。
その他、米Qualcommは超音波式、ジャパンディスプレイ(JDI)は静電容量式の画面内指紋センサーの研究・開発を進めている。
これらの技術を取り入れれば、目視できる設置スペースを確保しなくても、指紋センサーを搭載できる。可能性は未知数だが「見えないTouch ID」の搭載にも期待したい。
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