スマートフォン好きの中には、あまりカスタムされていないAndroid OSを搭載した“素のAndroid”とも呼ばれるシンプルなスマホを好む層が一定数います。この素のAndroid好き注目の製品としてGoogle製「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」が11月1日に発売されます。さらに、日本でも使えるAndroid 9 Pie搭載スマホとして知られていたEssentialの「Essential Phone PH-1」を、国内ではIIJmioと楽天モバイルが取り扱っています。
そこで、素のAndroidかつサイズが似通っている「Pixel 3」と「Essential Phone PH-1」のどちらがお買い得なのかを確認すべく、価格や性能、細かな違いについて比較してみました。
まずは誰もが気になる価格から見ていきましょう。
Pixel 3はGoogle Playストアの一括価格は9万5000円(税込、以下同)からとやや高めですが、ドコモやソフトバンクでの機種変更だと、毎月の割引により実質価格が5万円台となります。また、ドコモの場合はMNP契約の割引が多く実質2万7216円で購入できます。
Essential Phone PH-1の本体価格は4万円台後半ですが、IIJmioは2018年11月6日までに音声SIM契約と一緒に購入するとAmazonギフト券1万円をプレゼントするキャンペーンを実施しており、実質3万8800円で購入できます。料金プランは格安SIMなので、1000円台から選べるのは魅力です。
単純にかかる金額を考えるとEssential Phoneがお得です。ただ、ドコモへのMNPが可能な人だと、後述する性能面や完成度も考えるとPixel 3はかなり魅力的な選択肢といえます。
価格と一緒に考慮しておきたいのが、OSのアップデート期間です。
実はPixel 3とPixel 3 XLのAndroidバージョンアップデートと、セキュリティアップデートの期間は約3年(2021年10月まで)と、他社スマホよりも長く設定されています。ハードウェアの劣化はあるとしても、長いあいだ現役モデルとして利用できるのは魅力です。
一方、Essential PhoneのOSアップデート期間は2年間で、米国での発売時期開始は2017年8月です。計算すると、今後のOSアップデート期間は最短の場合1年もありません。このOSのアップデート期間も考慮すると、最新かつ素のAndroid OSを使い続けたい人にとってはむしろEssential Phoneの方が割高に感じるかもしれません。
また、Pixel 3はAndroid OSの更新だけでなく、Googleが提供する最新サービスをいち早く利用できるという強みもあります。例えば、Android 9 Pieでいずれ搭載予定のスマホの利用内容を分析する新機能「Digital Wellbeing」や、カメラで被写体を検索する「Googleレンズ」などは、まだPixel 3シリーズでしか利用できません。
Essential Phoneは操作UI(ユーザーインタフェース)をAndroid 9 Pieの新しい2ボタンUIと、従来の3ボタン操作を切り替えられます。Pixel 3シリーズは最初からAndroid 9 Pieの製品ということで、新しい2ボタンUIで固定されています。
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