Galaxy Note8のディスプレイは6.3型。スマホの中では大画面の部類に入ります。「マルチウィンドウ(画面分割)」を使う際にこの大画面が便利です。
マルチウィンドウ機能自体は、Androidに標準で備わっているものなので、特段珍しいものではありません。しかし、Galaxy Note8なら「Google Keep」に書き出しておいたメモを見つつ、Galaxy Notesで手書きメモを取るといった使い方もできます。
Galaxy Note8では、ロック解除された状態でSペンを取り出すと「エアコマンド」というランチャーが起動するようになっています(編集注:設定を変更すると「ノート作成」「何もしない」も選択できます)。このエアコマンドの中にある「翻訳」が非常に便利です。
これをオンにすると、翻訳したいテキストの上にSペンを近づけると「Google翻訳」の翻訳結果が表示されます。純粋なテキストデータだけではなく、画像や写真のテキストも認識して翻訳できるので、写真で撮影した文章を後からSペンでかざしつつ訳して読み進める、といった使い方もできます。
エアコマンドには「スマート選択」という機能もあります。
サムスン電子のサポート情報では「Sペンで選択した範囲を画像またはGIFアニメ(短い動画)として保存できる機能」と紹介されているこの機能ですが、選択した範囲内の文字列をテキストとして起こす機能も備えています。
テキスト起こしの手順はとても簡単です。まず、エアコマンドからスマート選択を選びます。次に、Sペンでテキスト起こしをしたい部分を選択します。文字列を認識すると、「テキストを抽出」アイコンが出てくるので、それをタップしましょう。
すると、テキストを起こしてくれます。一部おかしい部分もありますが、そこそこの精度で認識できています。結果画面で「コピー」をタップすると、クリップボードにテキストがコピーされます。「共有」をタップすると、他のアプリでテキストを処理できます。誤って認識された部分は、テキスト編集アプリなどで手直しすればOKです。
「その2」を除けば、スマホをどう活用しているかというよりも、完全に「Galaxy Note8だからできる」ことがほとんどですが、とにかく仕事に便利なのです。
特に、音声と手書きメモをセットで保存できるGalaxy Notesは、筆者が知る限り他に“替え”がききません。
カメラ、メモ帳、ペン、そしてICレコーダーを別々に持って取材に臨むのは本当に大変。Galaxy Note8を使い始める前は、ICレコーダーと紙のメモ帳を使っていましたが、聞き漏らした部分が録音ファイルのどこにあるのか、帰宅した時点で探す気も起きないという状態でした。
それがGalaxy Notesならメモ帳とICレコーダーが一体化しているようなもの。荷物も減らせますし、すべて手元で操作できるので、ICレコーダーの録音スイッチの入れ忘れや切り忘れ、途中でうっかり止めてしまうといったミスも防げます。
さらに、メモと音声が取材案件単位でまとまっているので、すぐ見つけられます。複数のブースを回る立ち取材メインの展示会では、これが大きな威力を発揮しています。
さすがに筆跡と録音データが同期することはないですが、もしそうできたらと思うと感動で震えます(笑)。 願わくば、Galaxy Notesで音声録音しながら写真が撮れ、メモ内に保存できるようになるとさらに助かります。録音データから自動的にテキスト化されたらどんなに便利になるのか……と、妄想は尽きることはありません。
ちなみに、Galaxy Note8は防水・防塵(じん)仕様でお風呂でも使えます。一時は英語で書かれた雑誌のテキストをいくつかスクラップしておいて、お風呂で湯船につかりながらSペンを使って訳して読んだこともあります。翻訳アプリにテキストをペーストする手間もないので、本当に便利でした。
カメラ性能も非常に優れていて、暗所に強く、単体のカメラ要らずとなっています。Galaxy Note9ではSペンにBluetooth通信機能が加わり、スライドの切り替えスイッチやカメラのリモートシャッターとして使えるようになりました。
ビジネスのために生まれたといってもいいのではないかというGalaxy Noteシリーズ。もはや手放せません。
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