2019年、日本でもプレサービスが開始される予定の「5G」。しかし、世界各地では早くも商用サービスが始まるとされている。
そのこともあり、「MWC19 Barcelona」は、去年(2018年)にも増して“5G祭り”の様相だった。チップメーカー、端末メーカーやオペレータが一様にブースで5Gをアピール。対応チップセットや端末を展示していた。
そこで、この記事ではMWC19 Barcelonaで展示されていた5G対応スマートフォンと、5Gと並んで話題をさらった折りたたみ(フォルダブル)スマートフォンをまとめてチェックする。広い展示場を見て回る時間が限られていたため、一部見落としている機種もあるかもしれないが、参考になれば幸いだ。
韓国Samsung Electronicsが米サンフランシスコで開催した「Galaxy UNPACKED 2019」において発表された「Galaxy S10 5G」。同イベントでは実機を見ることはできなかったが、MWCのSamsungブースでは手に取れる形で展示されていた。
ディスプレイは6.7型と、他のGalaxy S10シリーズよりやや大きめ。カメラ回りの仕様は「Galaxy S10+」とほぼ同じで、背面には「超広角」「広角」「望遠」のトリプルレンズ、前面に2つのレンズを備えている。S10 5Gでは、カメラとは別に背面に奥行きを把握するための「3D深度センサー」も搭載。AR(拡張現実)アプリなどで活用できる。
その他の機能は、他のGalaxy S10シリーズとほぼ同じものを備えている。
5G通信は、6GHz帯より低い周波数帯を用いる「Sub-6GHz帯」に加えて、28GHz帯や39GHz帯といった高い周波数の「ミリ波(mmWave)」にも対応。ブースでは、5Gを利用した動画のストリーミング配信のデモや、野球場に複数台設置されたカメラからの映像を受信して好みの視点の映像に自由に切り替えて見られるという利用イメージの展示が行われた。
MWC19 Barcelonaで5Gと並んで注目を集めたフォルダブル(折りたたみ)スマホ。その1つで、先述のGalaxy UNPACKED 2019で発表された「Galaxy Fold」もMWC19 Barcelonaで展示されていた。
しかし、UNPACKEDの会場と同様に、Galaxy Foldは反射の激しいガラスケースに入れられ、さらに人が近づけないように周囲をテープで囲んだ状態で展示。手に取るどころか写真もうまく撮れない状態だった。
UNPACKEDではLTE版と5G版があることも明かされたので、5Gが導入された国では5G版の登場が期待される。
【訂正:2019年3月6日13時4分 初出時に、UNPACKEDではGalaxy Foldの5G対応の言及がなかったと説明していましたが、実際は言及がありました。おわびして訂正致します。】
フォルダブルで話題になったもう1つのスマホが、中国Huaweiの「HUAWEI Mate X」だ。本体の外側に8型ディスプレイを搭載し、折り畳むと6.6型と6.38型の2つのディスプレイを搭載した5Gスマホとして使えることが特徴。
カメラはライカ(Leica)と協業し、「望遠」「広角」「超広角」の3つのレンズを本体“内側”の端に配置する。
Mate Xの5G通信は、Sub-6GHzとミリ波の両方に対応。5Gに対応することでバッテリー消費も激しくなると予想されるが、大容量4500mAhのデュアルバッテリーや55Wの急速充電で対処するなど“全部入り”といった感じとなっている。
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