「iOS 13」は何が変わった? パブリックβ版で「ダークモード」や新「写真」アプリを試す石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)

» 2019年06月29日 08時58分 公開
[石野純也ITmedia]

ベストな写真をすぐに探せる「写真」アプリ、セルフィーにも新機能が

 撮った写真やスクリーンショットなどを閲覧するための写真アプリも、iOS 13で大きく改善された。ポイントは、機械学習を活用していること。新たにできた「年別」「月別」「日別」のタブをタップすると、それぞれの年や月のオススメの写真(とiPhone側に判断された写真)が自動で表示される。確かにスクリーンショットなどは省かれているため、写真で過去の思い出を振り返るのによさそうだ。

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iOS 13 年、月、日別に表示を切り替えることが可能。機械学習を使って、スクリーンショットやメモ用の写真が排除され、思い出を振り返りやすくなった

 もちろん、記録したスクリーンショットを使いたいというときもある。このようなときは、「すべての写真」のタブをタップすると、従来のアルバムで「カメラロール」を開いたときのように、写真やビデオ、スクリーンショットが時系列にズラリと並ぶ形になる。代わりに、「アルバム」タブから「カメラロール」を開くことはできなくなった。このUIにも改善が加えられており、ピンチイン・ピンチアウトでサムネイルのサイズを変更できる。

iOS 13iOS 13 「アルバム」タブにあった「カメラロール」がなくなり、「すべての写真」で一覧表示することが可能に。サムネイルのサイズを変更することもできる

 もともと写真アプリでは、ビデオのトリミングはできたが、回転や傾きの調整、フィルターをかけることも可能になった。露出やハイライト、シャドーなどの調整もでき、かなり本格的だ。撮ったビデオの編集は、Apple純正アプリの「iMovie」でもできたが、やはり写真アプリからできる方が手軽でいい。編集のUIも写真を加工するのに近く、直感的に操作できる。アプリを使えばできたことではあるが、写真アプリは、写真や動画を閲覧する際の起点となるだけに、ここで直接編集までできるのはうれしい進化といえる。

iOS 13iOS 13 ビデオの編集も、写真アプリ内で完結する

 当初は非常にシンプルだったiOSの写真アプリだが、新機能が加わるたびに、UIが徐々に複雑になっていった印象を受ける。機械学習の力を借りながら、これを大胆にリニューアルしたのが、iOS 13の写真アプリといえる。率直に言って、かなり写真やビデオが見やすくなった印象を受ける。

 写真に関しては、写真アプリだけでなく、ポートレートモードにも新機能が加わっている。ポートレートライティングの照明が、それだ。ポートレートライティングとは、「スタジオ照明」や「ステージ照明」といった照明効果を加える機能だが、その光の強さを手動で変更できるようになった。光量を上げ、“飛ばし気味”にすると、肌のくすみや凹凸感などが目立ちにくくなるため、よりキレイに見える写真が撮れる。特にセルフィー撮影時に効果てきめんの機能で、これは、いわばApple流の“美肌モード”だ。

iOS 13 ポートレートライティングの照明を調整する機能が搭載された

 これまでのiPhoneのカメラは、傾向として、ありのままを切り取ることを志向しており、ともすると、セルフィーが生々しく見えるきらいもあった。一方で、SNSなどでのトレンドを見ても分かる通り、写真には、ある程度の補正をかけるのが主流になりつつある他、Android端末の一部には、顔を輪郭レベルまで補正する機能も搭載されている。ポートレートライティングはそこまで露骨に加工を加える機能ではないが、補正効果は高く、実用的なアップデートといえる。

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iOS 13 「スタジオ照明」で、左上から照明の強さを「0」「50」「100」に設定。強くすればするほど肌の質感を隠すことができ、やや若く見えるようになる

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