コラム
» 2019年07月01日 17時45分 公開

ふぉーんなハナシ:auの「LTE NET」がSIMフリースマホに開放されていた件 理由も聞いてみた

従来、auでSIMロックフリースマートフォンを使う場合、月額500円の「LTE NET for DATA」の契約が必要でしたが、いつの間にか月額300円の「LTE NET」でも利用できるように。経緯をKDDIに聞いてみました。【修正】

[井上翔,ITmedia]

 au(KDDIと沖縄セルラー電話)と契約した通信回線でSIMロックフリースマートフォンやSIMロックを解除したスマートフォン(以下まとめて「SIMフリースマホ」)のモバイルデータ通信を使う場合、iPhoneを除いて、従来はデータ機器やPC向けの接続サービス「LTE NET for DATA」(月額500円)を契約する必要がありました。

 ところが今日(7月1日)、所用でスマートフォンやタブレット、ケータイ向けの接続サービス「LTE NET」(月額300円)のWebサイトを見ていた所、SIMフリースマホでもLTE NETを利用できるようになっていることに気が付きました。

(記事中の料金は税別)

【修正:7月2日10時15分】筆者の質問に対するKDDI広報部からの回答について、より正確な表現に改めました

LTE NET LTE NETのWebサイト。一見すると従来と変わりなく見えるが……

今まで“非公開”だった「LTE NET」のAPN

 スマホを始めとするモバイルデータ通信対応機器がモバイル回線でデータ(パケット)通信を行う場合、接続先サーバを指定するために「APN(Access Point Name)」を設定する必要があります。国内で販売されるAndroidのSIMフリースマホでは、MVNOサービス(格安SIM)を含む主要な接続サービスのAPNがプリセットされていることが多く、大抵は選ぶだけで済みます(端末によっては選択も自動で行います)。

 au回線に対応するSIMフリースマホにauのSIMカード(au IC Card)を挿入すると、大抵は「UQ mobile」を始めとする主要なMVNOサービスのAPNが表示されます。機種によってはLTE NET for DATAのAPNも表示されます。しかし、LTE NETのAPNはありません。

 理由は簡単。LTE NETのAPNは“非公開”だったからです。少し知識のある人なら、APNを調べる方法もあったのですが、あくまでもiPhone以外のSIMフリースマホはLTE NET for DATAを使うことが“公式”だったのです。

Mate 20 Proのプリセット ファーウェイの「Mate 20 Pro」にauのSIMカード(au IC Card)を入れた場合のAPN一覧。主要なMVNOサービスのAPNがプリセットされている

公式サイトに掲示されたAPN

 繰り返しですが、従来はLTE NETのAPNは非公開でした。ところが、現在のLTE NETのWebサイトを見ると、LTE NETのAPN情報が明記されています

 「au契約回線×iPhoneを除くSIMフリースマホ」の組み合わせで使っている場合、接続サービスをLTE NETに切り替えると、従来よりも月額200円の値下げ効果を得られます。LTE NETとLTE NET for DATAを併用している場合、前者に契約を絞り込めば月額500円節約できます。

APN LTE NETの公式サイトに掲載されたLTE NETのAPN情報

実は「6月1日」から対応していた 経緯も聞いてみた

 LTE NETのAPNは、6月1日付で公開されていました(筆者は気付きませんでしたが……)。これに伴い「他社携帯電話機ご利用時のお手続き」など、auの関連サイトも内容が更新されています。

他社携帯電話機ご利用時のお手続き 他社携帯電話機ご利用時のお手続き」でも、接続サービスとしてLTE NETを利用可能になった旨が追記されている

 せっかくなので、KDDI広報部にLTE NETの“開放”経緯を聞いてみました(一部体裁を整えています)。

筆者 LTE NETのAPNを公開した経緯を教えてください。

KDDI広報部 SIMフリー端末が普及する中で、「LTE NETをSIMフリー端末でも使いたい」というお客さまからの要望が増えてきたため対応することにしました。

筆者 「6月1日」といえば新料金プランの提供開始と同じタイミングです。新料金プランに合わせてLTE NETを開放したのでしょうか。

KDDI広報部 弊社では料金やサービスの見直しを随時行っています。その中で、(新プランと)同一のタイミングで公開することになりました。

筆者 NTTドコモでは、元々はスマートフォン向けだった接続サービス「spモード」をデータ通信専用機器でも使えるようにする動きを見せています(参考記事)。これと同じように、データ通信専用機器もLTE NETでカバーする、といった予定はあるのでしょうか。

KDDI広報部 現時点ではそのような予定はありません。


 今回の取り組みは「SIMフリースマホをau純正回線を使いたい!」という人にとっては朗報。機種変更の選択肢の1つに、SIMフリースマホを加えやすくなりました。au回線に対応するSIMフリースマホは「au OPEN DEVICE DEVELOPER SITE」で確認できます(※)。

※ 記事執筆時現在、au純正のVoLTE契約(後述)では原則としてNano SIMカード(au Nano IC Card 04)のみ交付しています。IOT(相互接続性試験)を通過した端末でも、Micro SIMカードが必要な場合はau純正のVoLTE契約を利用できないので注意しましょう

 ただし、iPhoneを除くSIMフリースマホでキャリアメール(ezweb.ne.jp/au.com)を使う場合、現時点では原則として「Webメール」経由で利用することになります。初回の利用登録時にキャリアメールを受信できる端末が必要となるので、買い換える前に手続きすることをお勧めします。

Webメール iPhone以外のSIMフリースマホでは、キャリアメールの送受信をWebメール経由で行うことになる(画像は公式サイトより引用)

 また、現時点ではiPhoneを除くSIMフリースマホで「+メッセージ」を使うこともできません。今後、SIMフリースマホで使える+メッセージアプリが配信されることを期待しましょう。SMS(ショートメッセージ)は端末標準のメッセージアプリでやりとりできます

 さらにいうと、auの音声契約には「LTE契約」と「VoLTE契約」があります。au回線対応のSIMフリースマホはほぼ全て、VoLTE契約のSIMカードを使わないと通話ができません。契約状況によってはSIMを差し替えるだけで使える、とは行きませんので注意してください。

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