3つ目の施策は、9月13日から提供される「半額サポート+」だ。
新法令では、端末の割引販売に大幅な制限がかかるため、特に最新のハイエンド端末において販売台数の鈍化が危惧されている。その対策の一環として導入されるプログラムが、半額サポート+ということになる。
このプログラムでは、端末を48回払いの分割払い(割賦)で購入することを前提に、機種購入から25カ月目以降に端末を返却すると端末代金の残り(残債)の支払いが免除される。
……と聞くと、従来の「半額サポート」と同じように思える。しかし、半額サポート+は、半額サポートと以下の点で異なる。
一番のポイントは、ソフトバンクの通信契約がなくても利用できること。「端末の購入」にひも付くプログラムとすることで、新法令が求める「回線契約と端末販売の分離」を満たしている。これに伴い、端末の分割払い(割賦)契約も回線契約にひも付かない形で行えるようになる。
ただし、ソフトバンクの回線契約のない人がソフトバンク端末を購入する場合、以下の制約がある。
※3 一括払いで購入した場合は半額サポート+は適用不可
高額なスマホを買いやすくすると同時に、他キャリアユーザーにも販売のレンジを広げる取り組みが、どこまで受け入れられるのか、注目だ。
そして4つ目の施策が、ソフトバンクショップにおける「スマホアドバイザー」の大幅増員だ。
スマホアドバイザーはソフトバンクショップにおけるクルー(店員)資格の1つで、もっぱらユーザーからのサポートを担当する。具体的には「スマホ教室」の講師、スマホ操作の案内、アプリやサービスの使い方提案、スマホ選びの相談に応諾など、ユーザーの相談に広く応じている。最近ではPC/IoT(モノのインターネット)教室を開催することもあるという。
2017年9月時点において、スマホアドバイザーは全国に約400人在籍しているという。今後、2019年11月までにその人数を1200人に大幅増員するという。これにより、店舗におけるユーザーのストレスの緩和を目指す。
新法令の施行で、キャリアショップを含む携帯電話販売店は届出制になる。端末販売における割引も厳しく制限されることから、従来のように端末販売で大きな売り上げを立てることも難しくなると思われる。キャリアショップのあり方は、大きな岐路に立っている状況だ。
今回、ソフトバンクが新規契約の獲得に関わらないクルーをあえて増員するのは、時代の変化に対応するための取り組みともいえる。1年後、あるいは2年後のソフトバンクショップ(やY!mobileショップ)は、従来とは異なる姿になっているかもしれない。
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