「iPhone 11」シリーズを試す カメラは“超広角が加わっただけ”ではなかった(4/4 ページ)

» 2019年09月17日 19時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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パフォーマンスはトップクラス、コスパの高さにも注目

 こうしたカメラの性能を下支えするのが、iPhone 11シリーズに共通するプロセッサの「A13 Bionic」だ。先代の「A12 Bionic」と比べ、CPU、GPU、ニューラルエンジンがそれぞれ20%高速化しており、それぞれ消費電力も削減されている。このA13 Bionicの性能を確かめるべく、iPhone 11とiPhone 11 Pro Maxでそれぞれベンチマークを取ってみた。2018年の結果と比較しやすいよう、ベンチマークアプリは、「Geekbench 5」を使用した。結果は以下の通りだ。

iPhone 11 iPhone 11 Pro Maxのベンチマークスコア
iPhone 11 iPhone 11のスコアは、CPUがややiPhone 11 Pro Maxを下回ったが、誤差の範囲といえる

 iPhone 11とiPhone 11 Pro Maxで大きな差はなかった。iPhone XS Pro Maxはシングルコアスコアが1337、マルチコアスコアが3562。GPUの性能を示すMetalスコアは6316になった。CPU、GPUのいずれも、2018年のiPhoneを20%程度上回っており、「A12X Bionic」を搭載するiPad Proよりもやや数値は落ちる結果となった。スマートフォンでは最高峰で、結果は、処理能力の高いiPad Proにも迫る。確かにiPhone 11 Pro Maxでは動画の編集もスムーズだったが、プロセッサがパワフルだからこそといえる。ちなみに、Geekbenchのスペック情報によると、iPhone 11とiPhone 11 Pro Maxは、どちらも4GBのメモリ(RAM)を搭載しているようだ。

iPhone 11 iPhone 11 Pro Max(左)とiPhone 11(右)は、どちらもメモリは4GBのようだ

 従来のiPhoneからの変更点として、ついに3機種で「3D Touch」が非搭載になったことにも触れておきたい。3D Touchは2015年に発売された「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」から搭載され続けてきたが、2018年はiPhone XRが非対応に。代わって、触覚フィードバックを生かした「Haptic Touch」が搭載された。iPhone 11シリーズでは、3機種とも、このHaptic Touchに対応する。

 圧力を検知しなくなり、強く押し込んでも反応しなくなったが、Haptic Touchが標準になったことで、アイコンの長押しでショートカットを呼び出せるよう、UIにも変更が加わっている。アイコンの移動・削除ができる状態にする操作と、ショートカットメニューを出す操作の区別がつかなくなった格好だが、個人的には、3D Touchがなくなり、操作体系がシンプルになったと感じた。強く押し込む操作は、長押しとの使い分けが難しく、失敗してしまうこともあったからだ。

iPhone 11 3機種とも「3D Touch」は非搭載だが、長押しでショートカットメニューが表示される

 一方で、Haptic Touchが搭載されたiPhone XRでは、アイコンを長押ししてもメニューが表示されなかった。これはこれで、少々不便だ。対するiPhone 11シリーズでは、長押しするとメニューが表示され、そのままアイコンを動かすか、「Appを並べ替える」をタップすると、アイコンを移動、または削除できるようになった。筆者はこちらの方が、UIとして合理的だと感じたが、3D Touchに慣れたユーザーは戸惑う恐れもあるため、注意しておきたい。

iPhone 11 前の画面で「Appを並べ替える」をタップするか、アイコンをそのまま動かすと、アイコンの編集モードに切り替わる

 ディスプレイサイズや形状が据え置きになったiPhone 11シリーズだが、ここまで見てきたことからも分かるように、中身は別物。特にカメラは、画質だけでなく、撮れる写真の画角が増え、操作性まで、大きな進化を遂げている。iPhone 11 Pro Maxは、特に仕上げの格調が高く、望遠カメラも搭載しているため、カメラに強いこだわりがある人にもオススメできそうだ。

 対するiPhone 11は、iPhone XRよりも1万円程度、価格が引き下げられた。iPhone XRより、上位モデルとの機能差も少なくなり、よりオススメしやすい端末になっている。最新のハイエンドモデルが7万4800円(税別)からというのは、まさに破格。コストパフォーマンスは抜群に高い。やや大げさかもしれないが、ハイエンドモデルの民主化と言っても過言ではないだろう。

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