2019年は「iPhone 11」を主役に据えたApple 低価格路線でテコ入れ、コンテンツも強化石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)

» 2019年09月14日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]

 9月10日(現地時間)に、米カリフォルニア州クパチーノで、Appleのスペシャルイベントが開催された。既報の通り、ここでは「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」の他、第7世代の「iPad」や「Apple Watch Series 5」が発表されている。本連載では、基調講演や周辺取材から見えてきたAppleの戦略の変化を解説する。

Apple スペシャルイベントでは、iPhone 11(右)の他、iPhone 11 Pro(左)や11 Pro Max(中央)が発表された

iPhone XRの後継をメインに、変化するラインアップ戦略

 2018年は、次の10年を示すスマートフォンとして開発された「iPhone X」のバリエーションを拡大した。iPhone Xの直接的な後継機としての「iPhone XS」に加え、その大画面版の「iPhone XS Max」、さらにはディスプレイに液晶を採用し、シングルカメラでコストを抑えた「iPhone XR」を発表し、ホームボタンのない、フルディスプレイのiPhoneを一気に3機種展開した。

Apple iPhone X以降、Appleはフルディスプレイのデザインを前面に打ち出している

 スマートフォンの需要が飽和を迎える中、Appleは単価を上げる高級路線にかじを切っていた。ただ、メインとなるiPhone XSは日本でも10万円を超え、“iPhoneの高額化”を嘆く声も聞こえてきた。同じチップセットを搭載しながら、iPhone XRが“高い廉価版”といった矛盾をはらむ存在と見られてしまうなど、ラインアップの位置付けが必ずしも整理されていなかった印象もあった。

 これに対し、スペシャルイベントでは、iPhone 11がラインアップの中心であることが明確に打ち出された。CEOのティム・クック氏が、99%というiPhoneの顧客満足度を披露した後、「驚くべき新しいデザインに、最新の機能を詰め込んだ次世代のiPhone」として紹介されたのが、iPhone XRの後継にあたるiPhone 11だった。

Apple 基調講演に登壇したティム・クックCEO
Apple 最新のiPhoneの満足度である99%という数字が紹介された
Apple ラインアップの中心として、真っ先に発表されたのがiPhone 11だった

 対するiPhone XS、XS Maxの後継機はiPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxと、命名規則を一新。写真撮影や動画撮影にこだわる「プロ向け」と位置付けられた。ティム・クック氏が、「最も洗練されたテクノロジーを求める方もいる。限界を押し広げるため、特別なものを作った」と語っていたように、2機種の扱いは高級モデルになった。クック氏からバトンを受け継ぐ形で、iPhone 11 Pro、11 Pro Maxを披露したフィル・シラー上級副社長も、これら2機種を「プロの仕事に耐えうるもの」と紹介している。

Apple
Apple
Apple iPhone 11 Pro、11 Pro Maxの機能は、フィル・シラー氏が解説。プロ向けであることが度々強調された
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月10日 更新
  1. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  2. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  3. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  4. 「iOS 27」はアプリの起動速度が30%高速、最適な通信切り替えも iPhone 11やiPhone SE(第2世代)も対応 (2026年06月09日)
  5. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  6. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  7. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  8. 次世代の「Siri AI」発表 ユーザーを理解した応答が可能、表現力も向上 26年後半に英語から対応 (2026年06月09日)
  9. 「それ、家じゃダメなの?」──スタバ長時間滞在に冷ややかな目 “スマホ操作”に“PCで仕事”も (2026年06月07日)
  10. WWDCで「折りたたみiPhone」に言及なしも、Apple版「大画面×AI」に期待できるワケ (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー