Appleは、9月10日(米国時間)に、「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」の3機種を発表した。2018年とは命名規則が変わり、iPhone XRの後継機にあたるiPhone 11が、メインの端末に据えられた格好だ。スペシャルイベントでは、iPhone XS、XS Maxの後継となるiPhone 11 Pro、11 Pro Maxは、その名の通り「プロ仕様」であることがうたわれた。
まずは3機種の中で、最もスタンダードなモデルとなるiPhone 11をチェックしていこう。ディスプレイサイズはiPhone XRと同じ6.1型で、液晶を採用しているため、ベゼルは上位モデル2機種と比べるとやや太め。手に持ったときの印象は、iPhone XRと大きくな違いはない。
フレームにはアルミニウムが採用されている。左右に搭載される各キーはiPhone XRと同じで、側面の上下にはアンテナとして機能させるためスリットが存在する。下部にはLightning端子とスピーカーを搭載する。背面はガラス素材を採用。写真はイエローだが、iPhone XRの同色と比べると、より薄い色味が採用されていることが分かる。
カラーバリエーションは他に、ブラック、ホワイト、パープル、グリーン、(PRODUCT) REDの計6種類。パープルとグリーンはイエローと同様、ペールカラーともいえる彩度の低いカラーリングになっているのが特徴だ。
カメラはiPhone XRから大きく進化したポイント。外観からすぐに分かるのはが、デュアルカメラになっている点だ。シングルカメラだったiPhone XRに対し、iPhone 11では、35mm判換算で13mmの超広角カメラが加わった。後述するiPhone 11 Pro、11 Pro Maxとデザインを合わせるためか、台座のようになったパーツに2つのカメラが配置されている。カメラ部分も色は合わせてあるため、目立つことは目立つが、そこまで違和感は覚えなかったというのが率直な第一印象だ。
撮影時には、画面にカメラを切り替えるためのボタンが表示される。シングルカメラのiPhone XRにはなかったユーザーインタフェースだが、デュアルカメラのiPhoneではおなじみのもの。これをタップすると、「1x」と「0.5x」の2つに切り替わる。このボタンをドラッグすると、倍率を細かく調整できる。1倍未満と1倍の間で、ハードウェアを切り替えているはずだが、それを感じさせないスムーズさで、あたかもレンズを動かして倍率を調整しているような感覚だった。
2つのカメラを使って、広角カメラで撮影する際に、超広角カメラでフレーム外の構図を保存しておくこともできる。静止画はデフォルトでオフになっていたが、オンにすると、後から本来の広角カメラでは写っていなかった“外側”を表示させることができる。編集のトリミングツールを呼び出すと、構図を広げることが可能。いわば、逆トリミングといったところだ。
動画撮影をすぐに始められるのもポイント。カメラモードのとき、右側にシャッターボタンをドラッグすると、すぐに動画撮影が始まる。あらかじめ両方のカメラで撮影しているため、撮影中の切り替えも非常にスムーズだった。ポートレートモードは「HIGH-KEY LIGHT MONO」に対応するなど、撮影モードが増えた格好。デュアルカメラになり、カメラの機能はiPhone XRから大きく進化している。後述する「ナイトモード」にも対応している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.