最後に、各モデルの細かい特徴を見ていこう。パッケージは両モデルともソフトケースと5V/2A出力のACアダプター(充電器)、イヤフォンが付属。購入してすぐに使い始められるのはうれしい。
充電やサウンド、インタフェース周りは、両モデルともUSB Type-C端子とヘッドフォン端子を搭載。NFCについては、おサイフケータイ対応のReno Aはもちろん、A5 2020も搭載している。
内蔵スピーカーはReno Aがモノラルで音はあまり大きくない。一方、A5 2020はステレオスピーカーなので、ゲームや動画の音を楽しみやすい。Reno Aを購入する際は、イヤフォンやBluetoothスピーカーの利用を念頭に置いた方がいいだろう。
Bluetoothオーディオについて、A5 2020はaptXに加えて、長時間接続のaptX TWS+(※)や高音質コーデックのaptX HDにも対応している。Reno AもaptXとaptX HDに対応。aptX TWS+はメニュー画面に記載されていないが、本体から左右のイヤフォンを個別に認識して接続するので実際はaptX TWS+に対応している可能性が高い。両モデルとも、低価格帯ながらaptX以外の接続方式にも対応しているのは驚きだ。
一方、充電周りは両モデルともUSB PDやQuickChargeといった急速充電規格に対応していない。付属する充電器はいずれも出力5V/2Aと、完全に割り切った仕様となっている。なお、USB Type-C端子なので、対応ケーブルがあればスマホからスマホへの電力供給もしやすい。A5 2020は5000mAhのバッテリーを搭載しており、他のスマホを直接充電しやすいのも特徴の1つとしている。
SIMカードスロットは、Reno AがnanoSIM+nanoSIM/microSDXC兼用の2スロット、A5 2020はnanoSIM+nanoSIM+microSDXCの3スロットだ。ドコモ、au、ソフトバンク回線に対応。また、両モデルとも楽天モバイルでは、楽天のMNO回線対応モデルとしても販売されている。
Reno AとA5 2020のいずれも、これまでの格安スマホ市場では1万円ほど高く販売されていたはずの性能を実現したモデルだ。格安スマホにコスパやある程度の性能を求めるなら、真っ先に購入を検討すべきモデルといっていい。
Reno Aの市場での立ち位置は、おサイフケータイや防水が欲しいけど、ゲームもある程度快適に楽しみたい人向けだ。不満点は、内蔵スピーカーがモノラルで音量があまり大きくない点ぐらいしかない。
A5 2020は2万円台モデルの中では高機能で不満点はない。逆にここまで親切な設計・仕様にしなくても、もっと機能を落として安くした方が店頭のウケはいいのではと感じるほどだ。
現在の格安スマホ市場は国際情勢や国の動き、楽天モバイル参入もあって競争環境が変化してきている。そんな中、この2モデルはOPPOも日本参入から1年10カ月ほどで日本市場に合わせた製品開発を続けた結果が、ベストなタイミングで花開いた製品だ。今回は売れ筋の3万円台のReno Aと2万円台のA5 2020の投入となったが、今後は上位モデルの高コスパモデルの投入なども引き続き期待したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.