「ものすごく売れている」 2万円台のSIMフリースマホ「TCL PLEX」日本上陸の背景を聞く(2/2 ページ)

» 2020年02月04日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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日本のローカライズをして“勝てる端末”に

―― TCL PLEXはビックカメラやFOXのサイトで販売されていますが、MVNOからのニーズも高そうです。そちらについては、どのようにお考えでしょうか。

五十畑氏 キャリアとMVNOはセットなところもあり、将来的には一緒に流れていくと思っています。SIMフリーなのか、キャリアのロックがかかっているのかという二択ではなく、今後はキャリアのSIMフリーというものもあるかもしれない。まだ何か決定したわけではありませんが、電気通信事業法の改正もあり、端末にSIMロックをかけることの意味があまりなくなってきているという考え方もあります。どちらにするのかは、これから考えていきます。

―― 手始めに、TCL PLEXを今後、MVNOから販売するということもないのでしょうか。

五十畑氏 残念ながら提案できていません。あのタイミング(大みそかが間近に迫った12月28日)で出すぐらい、ギリギリのスケジュールでした。あれでも、IFAで発表してから4カ月かかっていますからね。

 また、今の利益構造では、MVNOの設定する価格に合わせるのも厳しいですね。3万5000円ぐらいであれば納入できたかもしれませんが、価格をギリギリで攻めているのも難しい理由です。

―― ローカライズを最小限に抑えたとしても、さすがに4カ月は厳しいですね。

五十畑氏 バタバタでした(笑)。4カ月だと、どうしてもキャリアさんへの納入は難しくなります。ただ、どうしても(2020年の)1月にはしたくありませんでした。

―― その意味では、TCLもかなり頑張ってくれたといえるのではないでしょうか。

五十畑氏 ただ、もうちょっと頑張らなければいけない部分でいうと、まだFeliCaが入っていません。足りないのはローカライズで、ここをちゃんと理解してもらえないと、日本で勝てる端末になりません。これは次の5Gモデルからでないと間に合わないところです。

―― あえてTCL PLEXをスルーして、5Gモデルからという手もあったと思いますが、なぜTCL PLEXからだったのでしょうか。

五十畑氏 5Gモデルの話が、そのときまだはっきりしていなかったからです。キャリアさんに提案するにしても、情報が足りなさすぎる。それを待つと夏ごろになってしまうので、早めに動いていきたいと考え、TCL PLEXを発売しました。12月にあの値段で発売していないと、TCLが意外といいということがなかなか伝わり切らないからです。

―― 新機種は出ていませんが、BlackBerryやPalmも続けていくということでよろしいでしょうか。また、TCL製品はどの程度の頻度で続けていくのでしょうか。

五十畑氏 はい。どちらも続けていく予定です。TCL製品については、年1回、2回ぐらいの頻度で出していきたいですね。

取材を終えて:キャリアビジネスの拡大なるか

 TCL PLEXには、5Gモデルやフォルダブルモデルを導入するための布石という意味合いがあった。価格にもそれが反映されており、宣伝効果を狙って、あえてグローバルより安価な設定にしたことがうかがえる。FOX側も、TCLブランドの端末でキャリアビジネスの拡大を考えているようだ。CESでは、全機種500ドル以下のTCL 10シリーズがお披露目されたが、FOXはこうした端末を日本に導入することを検討しているという。実現できれば、日本の5Gスマートフォンも、想定以上に早くリーズナブルになっていく可能性がありそうだ。

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