コラム
» 2020年05月09日 06時00分 公開

新「iPhone SE」は誰にオススメできる? 今使っている「端末」と「回線」から考える(1/2 ページ)

iPhone SEといえば、初代の4型モデルのイメージが強く、「iPhone SE=小型のiPhone」とみる向きも多い。しかし2世代目は「iPhone 8」と全く同じサイズで4.7型ディスプレイを備えている。そんなiPhone SE(第2世代)は、誰に向けたモデルなのか。

[田中聡ITmedia]

 第2世代となる「iPhone SE」が登場した。SIMロックフリーモデルは4月24日に発売され、ドコモ、au、ソフトバンクが扱うモデルも5月11日に発売される。

 iPhone SEといえば、初代の4型モデルのイメージが強く、「iPhone SE=小型のiPhone」とみる向きも多い。しかし実際に登場したのは「iPhone 8」と全く同じサイズで4.7型ディスプレイを備えたモデルだった。後継機も4型のサイズをキープすることを期待していた人は、新モデルは期待外れだったかもしれない。

 そんなiPhone SE(第2世代)は、どんな人にオススメできるモデルなのか。あらためて考えてみたい。

iPhone SE(第2世代) 「iPhone SE(第2世代)」

iPhone 6〜8から乗り換える場合

 まず想定されるのは、iPhone SE(第2世代)に近いデザインのボディーに、同じサイズのディスプレイを搭載した「iPhone 6」「iPhone 6s」「iPhone 7」「iPhone 8」のユーザーだ。

iPhone SE(第2世代)iPhone SE(第2世代)は 「iPhone SE(第1世代)」よりも大きくなり、「iPhone 8」と同じサイズになった
iPhone SE(第2世代) iPhone 7や6/6sと比べてもデザインは似ている

 iPhone SE(第2世代)はiPhone 11シリーズと同等のプロセッサ「A13 Bionic」を搭載し、iPhone 6/7/8からパフォーマンスが大きく向上。アウトカメラはシングル構成だが、被写体の背景をぼかすポートレートモードも利用可能。もちろんTouch IDと指紋センサーも継承しており、防水、FeliCa、ワイヤレス充電にも対応している。

 デザインに真新しさはないが、iPhone 6/7/8の使い勝手をキープしつつ、より性能の向上したiPhoneを使いたいという層に適している。

 SIMロックフリーの場合、64GBが4万4800円(税別、以下同)という価格も魅力だ。iPhone 6(64GB:7万9800円)、iPhone 6s(64GB:9万8800円)、iPhone 7(32GB:7万2800円)、iPhone 8(64GB:7万8800円)の発売当初の価格(いずれもSIMロックフリー)と比べても3万円〜5万円ほど安く、発売時にiPhone 6〜8を購入したユーザーにとってはお買い得感が高い。

 なお、iPhone 6/7/8との詳細なスペックやパフォーマンスの比較は別途記事を準備中なので、そちらを参照してほしい。

iPhone X〜11シリーズから乗り換える場合

 続いて、iPhone X〜11シリーズのユーザーはどうか。iPhone SE(第2世代)との大きな違いは、ホームボタンがなくなり、スワイプでホームに戻る、最近起動したアプリに切り替えるといった操作が可能になったこと。ホームボタンがなくなった分、ディスプレイの額縁が狭くなり、画面も大きくなっている。またTouch IDがなくなった代わりにFace ID(顔認証)を搭載した。有機ELや複眼カメラを搭載したモデルが多いことも特徴だ。

iPhone SE(第2世代) iPhone Xや11シリーズと比べると、iPhone SE(第2世代)は額縁が広くディスプレイが小さい

 iPhone X/XS/XRと比べると、プロセッサの世代はiPhone SE(第2世代)の方が上だが、画面サイズはiPhone SE(第2世代)の方が小さい。「iPhone X」を2年近く使い、現在は「iPhone 11 Pro Max」を使っている筆者個人の感想も含まれるが、一度大きな画面のスマホを使うと、それより小さな画面のスマホには戻れなくなる。6型→5.5型程度なら許容範囲といえるが、iPhone X〜11シリーズと比べると1型以上の差がある。

 加えて、iPhone X以降と8以前のモデルでは、コントロールセンターを呼び出す、電源を切る、スクリーンショットを撮る、といった基本操作が大きく異なるため、この違いに再び戸惑うことは避けられないだろう(慣れの問題ともいえるが)。iPhone SE(第2世代)に変更する大きな理由があるとしたら、やはりTouch IDの存在だ。新型コロナウイルス感染の予防策として外出時にはマスクを着用している人が大半だと思うが、ご存じの通り、Face IDの顔認証はマスクを着用していると、基本的に機能しない。

 Touch IDをどうしても使いたいという人は、iPhone SE(第2世代)に乗り換える意義はあるだろうが、スマホの体験や操作性が大きく変わることは覚悟しておいた方がいい。

 一方、iPhone X〜11をメインで使いつつ、外出時のみ、iPhone SE(第2世代)をサブ機として使うのはありだろう。

ミッドレンジAndroidスマホから乗り換える場合

 4万円〜5万円台という価格帯を考えると、ミッドレンジAndroidスマートフォンからの乗り換えも想定されるが、こちらはiPhone 6〜8ほど活発には進まないだろう。まず、AndroidのミッドレンジはiPhone SE(第2世代)よりも安い2万円〜3万円台で販売されているモデルが多く、価格面で必ずしも優位に立てるとは限らないことが挙げられる。

 また、2〜3年前の、2017年〜2018年に発売されたAndroidのミッドレンジスマホは、既に5型〜5.5型程度のディスプレイを備えているものが多く、ここからiPhone SE(第2世代)に乗り換えると、画面サイズが小さくなってしまう。ディスプレイの額縁が広いのもどこか古くささが感じられ、新世代のスマホに乗り換えたという感覚は乏しいだろう。

HUAWEI P10 lite 2017年に発売された、ミッドレンジAndroidの代表格「HUAWEI P10 lite」は、iPhone SE(第2世代)より大きな5.2型ディスプレイを搭載している

 一方、4.7型クラスの小さなサイズは、現行のAndroidスマートフォンの中では非常に珍しいだけに、「コンパクトなスマホが欲しい」という人には、iPhone SE(第2世代)は有力な候補になる。ただ、iPhone 6〜8シリーズの「plus」に相当する、より画面サイズの大きな「iPhone SE plus」があれば、選択肢が広がり、Androidユーザーからの乗り換えももっと進むかもしれない。

ケータイから乗り換える場合

 ITmedia Mobile読者の皆さんはほぼ該当しないだろうが、ケータイから乗り換える初スマホとして、iPhone SE(第2世代)はオススメしやすい。安価であることに加え、ホームボタン(実際はセンサータイプなので厳密には“ボタン”ではないが)があることの安心感が大きい。ケータイではボタン操作が当たり前なので、iPhone 11などでいきなりジェスチャー操作を強いられるのは、スマホ初心者にはハードルが高い。

iPhone SE(第2世代) iPhone SE(第2世代)のシンボルともいえるホームボタン

 4.7型という画面サイズもケータイと比べればはるかに大きく、基本性能やカメラの満足度も高いだろう。防水やFeliCaといった、ケータイで慣れ親しんだ機能を備えていることも大きい。

 読者の皆さんの立場でいうと、初めてスマートフォンを使う親御さんやお子さんに持たせるモデルとして、iPhone SE(第2世代)は適している。

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